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涼宮ハルヒの選択 ―Endless four days― 完結
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ハルヒ「安価でキョンに告るわよ」
涼宮ハルヒの選択
涼宮ハルヒの選択2
涼宮ハルヒの選択 ― Endless four days ―
涼宮ハルヒの選択 ― Endless four days ― 完結 ←今ここ
1 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/20(木) 19:38:16.20 ID:5L/z2vAw0
Prologue
僅かな暇も与えまいとひっきりなしに飛び込んでくる非常識的出来事は
容赦なく俺の自由な時間を蹂躙し強奪し、それはもう暴虐の限りを尽くしていたのだが、
その元凶たる我がSOS団団長涼宮ハルヒは俺とは脳内構造が真逆のようで、
状況の不可思議性に1マクロの猜疑心も抱くことなく日々を愉しんでいた。
時は金なりと古人は言った。が、それは大きな間違いである。何故かって?
俺がハルヒに搾取された時間を換金したらそれこそ零が幾つあっても足りないに違いなく、
例えその金額をハルヒに提示したところで、消費分が還ってくることは未来永劫ありえないからだ。
なーんて長ったらしい口上を垂れていたのが昔の俺なんだよな。
昨年の春からというもの、俺がため息をつく機会はめっきりと減っていた。
別に聖人君子の如き強靱かつ柔軟な精神力を手に入れたわけではない。
周りの環境が変化し、自然と俺の心の湖が波立たなくなっただけのこと。
外宇宙生命体と邂逅を果たしたことも、超能力者同士の抗争に巻き込まれたことも、
未来人と一緒に時間渡航したことも、いつも事件の渦中にいた神様が、俺を振り回していたことも……
今ではもう、遠い昔の記憶だ。
俺は至って平凡な毎日を送っている。
―――三年目の春。俺たちは、受験期を迎えようとしていた。
ハルヒ「安価でキョンに告るわよ」
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1196840283/
を乗っ取ったことから始まった、即興ハルヒストーリー
【今北人へ】
このスレは安価で物語が進行していくSSスレです
空気の読める人も読めない人も、気軽に参加してください
245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 10:28:51.35 ID:Dhb0fEf90
もう分かってる人もたくさんいそうだけど一応答えを
from bubble
↓ 和訳
泡から
↓ ローマ字へ
awakara
↓ 左右反転
arakawa
↓
新川
でした
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:41:22.22 ID:5L/z2vAw0
現行はハルヒルート それももうすぐ終わりそうだが
他キャラ攻略は二週目まで待ってくれ
それでは
【四日目 夜 テーマパーク内[主演奏再開]】
からスタート
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:44:09.86 ID:5L/z2vAw0
ハルヒの態度が変質したからといって、中途半端に諦めることはできない。
それがもし重要な事柄なら、後で後悔に苛まれるのは間違いなく俺だろうしな。
質問に質問で返すのは御法度だがこの際どうでもいい。
「さっき、何を言いかけてたんだ?」
脈絡を無視した俺の問いかけに、ハルヒは四半秒、豆鉄砲を食らった鳩のように体を硬直させていたが、
「き、気紛れよ気紛れ」
明らかに挙動不審な動作で、首をステージの方に捻った。あれだけ焦らしといて逃げる気か? そうは問屋が卸さないぜ。
「教えてくれ。このままじゃ気になって、演奏がまるで耳に入ってこない」
質問から逃げ出さないように、ハルヒの撫で肩に手を添える。
俺らしからぬ大胆な行動だが、無意識下での行動なんだし多めに見て貰えるとありがたいね。ハルヒは数秒俺の左手に視線を落としていたが、
「……言い忘れてたの。あたしの我侭きいて、jazzバンド作りに協力してくれて……」
やがて、肩をぴくりと震わせて、
「……ありがとう、って言わなきゃならなかったのに……」
辺りの喧噪に押しつぶされてしまいそうなほど幽かな声で、そう言った。
緊張に張り詰めていた心の糸が、ぷつりと切れる。あのな――なんだって今頃、そんなことを言い出すんだ?
添えていた手を下ろし、懊悩に耽る俺。ハルヒの精一杯の謝辞をどう扱えばいいのか、さっぱり分からない。
「だって、あんたとはあの時たくさん喧嘩したし、無理もいっぱい言ったでしょ?」
尖った唇で、拗ねたような口調で、ハルヒは続けた。ルージュが、輝度を増した照明に妖しく煌めいている。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:44:51.47 ID:5L/z2vAw0
「……だから、あたしはあんたに感謝してるって言ってるの」
そう言われてもな。先ほどから俺の脳裏を掠めるのはその場凌ぎのしょうもない科白ばかり。
気の利いた受け答えなんぞとてもできそうになく、下手に口を開けばハルヒの謝辞を無碍にしてしまいそうだ。
「んー、とだな。お前の迷惑をかけたという気持ちはその、見当違いで――」
だが、俺がもごもごと口籠もっている間に、
「演奏が始まったわ。聴きましょ、キョン」
美しい旋律が、ホール内に響き始める。From bubble主演奏第一曲目が始まった。
ハルヒは既に俺への独白から気持ちを切り替えたのだろう、目線をステージに合わせたまま逸らさず、
その姿からは"言わなきゃ良かった"という悔悟的なメッセージが容易に受け取ることができる。
――あぁ、またやらかしたのか俺は。
昼行灯の俺が迷ったときにできることなんて唯一つだ。余計なことを考えずに気持ちをそのまま言葉にする。
そしてそれは、今一生懸命捻り出した事じゃなくて、去年の文化祭ライブ終了後に感じたことでも良かったのさ。
「俺だって最初は面倒だとかだるいとか思ってたけどさ――」
音という音を支配されたこの空間で、俺の言葉が届くかどうかは分からないが。
顔をステージに向けて、視線をハルヒのそれと平行させたまま言う。
「――皆の前で演奏して、拍手を貰ったときの達成感は最高だった。だから感謝しなきゃいけないのはお前じゃなくてこの俺だ。
お前がバンド結成するっていいださなかったら、俺はギターを触ることもjazzに親しむこともなかったんだから」
案の定、返事が返ってくることはなかった。
ふと流し目を送った先で、ハルヒは頬を僅かに綻ばせていたが、十中八九、ライブ演奏に感動しているんだろう。
心中で己の愚昧っぷりを罵りつつ、俺も演奏に耳を傾けることにする。
一曲目と同様に。聴く者全てを引き込むような誘惑の旋律が、耳朶を震わせた刹那――俺はFrom bubbleの虜になっていた。
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:47:59.27 ID:5L/z2vAw0
――――――――――――――――――――――――――――――
主演奏開始から1時間後。
オーディエンスの期待値を遙かに上回るjazz最高峰と言っても過言ではない演奏を存分に堪能し、
他の聴衆同様恍惚としていたハルヒを現実へと引き戻しつつ拍手喝采のステージに拍手を加えた俺は、
ゲリラ企画されたfrom bubbleメンバーとの握手会を経て、ホール外に足を踏み出していた。
ひんやりとした夜気に首を竦める。
「時間も忘れるとはこのことか」
腕時計の短針と秒針は、現在時刻が9時ちょっと前であることを示していた。
ホールに入場してから出るまでに、3時間近くもの時間が経過したことになる。
辺りはすっかり暗くなっていた。空は墨汁を流したように黒く、その上に幾つもの星が瞬いている。
いくら仮初めの自然に囲まれているとはいえ、テーマパークは都会の一端にある。
こんなに空が綺麗に澄んでいるというのはまずあり得ないんだが――と空を仰ぎながら訝しんでいると、
「あぁたのしかった。最高だったわね」
ふいにハルヒが話しかけてきた。なんだ、握手された時の興奮で舞い上がったまま
もう地上に戻ってこないと踏んでいたのに、随分と早いお帰りじゃないか。
「最後の握手会は皆に自慢できるわよ〜。国木田は泣いて羨むでしょうね」
「ホール内の人間は、誰も握手会があることを知らなかったみたいだな」
「あったりまえじゃない。前代未聞よ、前代未聞。from bubbleメンバーと握手できるなんて」
ついさっき温かい掌に包まれた右手を、今一度見直してみる。
ホンブルグから覗いた白髪混じりの髪と、俺の手を握った掌に入った幾筋もの皺は、
ハルヒの情報通り、メンバーが初老の男性であることを証明していた。
「にしても、あんたって運良いわよねー。握手するとき、主演奏者の人と会話できたんでしょ?」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:50:10.26 ID:5L/z2vAw0
ここからは今から書いていく
午前中に建てるとか言ってたのに夜になってごめん
起きたら昼過ぎだったんだ……
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:54:03.52 ID:PsYQMwNYO
さぁ始まったざますよ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:06:41.75 ID:5aNB/Mjp0
作者ガンガレ
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:36:48.86 ID:5L/z2vAw0
一生分の運全部使い果たしちゃったんじゃないの、と怖くなることをいうハルヒを流しつつ、
握手をしている間の、ほんの僅かな時間に交した科白を想起する。
『どうか彼女を大切に。人は失ったとき、初めて喪失の悲しみを知るのです』
『は、はぁ……』
吟遊詩人みたいな台詞回しに対して咄嗟に口から出た言葉は、辛うじて了承の意を伝える間投詞。
ハルヒは羨んでいるが、実際は会話を紡げていたかどうかも怪しいもんだった。
だが、俺にとってはそんなことより、
「なあ、あの人を知っているような感じしなかったか?」
間近で風貌を観察したとき、マイク越しではない声を聴いたときに感じた既知感が、どうにも頭の隅に引っかかっていた。
紳士的な風格に懐かしさを感じたのは、俺だけではないはずだ。お前も何か――
「もう一度言うけどね。超有名スターでしかも正体が完全秘匿されているfrom bubbleの主演奏者と、
一般ピープルの中でもさらに格式高い中庸性を確立しているあんたが面識あるわけないじゃないの」
ハルヒはまるで夢見る子供に現実の厳しさを教えるように断言した。ま、常識的に考えりゃそうだわな。
冷静になってみれば、俺とあの人の間に接点があるとは、俺が実は地球人ではなく異世界人だった、なんて空想以上に考え難い。
途中、俺がフツーであることを嘲笑するような文句が混入していた気もするが、
それを指摘するとまた話がややこしくなりそうなので、華麗にスルーするとして。
「相当ディナーショーで時間を使っちまったが、今からどうする?」
長いことジーンズのポケットに押し込められ、くしゃくしゃになったマップを広げる。
1、にわかに、人混みの流れが速くなった。何かのイベントがあるのだろうか?
2、アトラクション選択へ
>>32までに多かったの
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/20(木) 20:37:56.62 ID:rQvngZUh0
1
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:07.77 ID:zNuwY0AJO
1
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:14.54 ID:DPsCMGeNO
1
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:21.37 ID:5tmMdJokO
1
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:49.23 ID:1ZluKgm9O
1
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 21:25:23.65 ID:5L/z2vAw0
幽霊屋敷、ジェットコースター、ボートにこいずみくんライド☆とくれば、
残された主要アトラクションは観覧車と豪華客船による湖上一周ぐらい。
時間的に後者の客船は運休しているから、ここは観覧車での高所観光がいいだろう。
消去法により済し崩し的に決ってしまったが、夜の観覧車はロマンチックなこと請け合いだ。
「観覧車はどうだ。夜だから景色は綺麗だし、お前の要望にも添えると――」
俺は自信を持って次のアトラクションを提案しようとし、
「急に人が増えたわね」
眉を顰めて群衆を見つめるハルヒが、俺に興味を失っていることを知って愕然とした。
jazzを口ずさんでいたハルヒの唇は、考え込むように添えられた手によって塞がれている。
おいおい……人が増えたことなんてどーだっていいだろ。
テーマパーク内のスピーカーから流れ出す曲はノクターンへと移り変わり、
ありとあらゆる建物はイルミネーションによってライトアップされ、
テーマパークを囲むように設置されたライトは、夜空へとハイビームを放っている。
時刻はもうすぐ9時だ。大方、子供連れの客が退場しようと、門に駆けつけてるからじゃないのか?
「9時……9時……あ!」
俺の小言が聞こえたのか、はたまた燦然と時間を示す柱時計に気づいたのか。
9時という時間を連呼した後、ポン、と手を打つハルヒ。
しかしその軽快な仕草とは裏腹に、先ほどまでの思案顔が渋面へと変わっていく。
「もう、どうしてこんな大切なことを忘れてたのかしら!!」
その言葉を最後に、ハルヒは近場の係員の元へと駆け出していった。
そして係員と二言三言交すると、パタパタと礼をしてこちらに駆け戻ってくる。何をそんなに慌てているんだろうね、こいつは。
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 22:10:54.55 ID:5L/z2vAw0
だが――ハルヒを窘めようとしていた俺は、次に聴いた言葉に、一気に余裕を突き崩されることになる。
「はぁっ、9時からね、はぁっ、丘の上で花火があるのよっ!」
息を切らしながら、ハルヒは活性化した群衆の根因を伝えた。
鶴屋財閥が総力を注ぎ込んで建設したテーマパークの正式オープン当日だ、
その規模は既存のテーマパークの花火がただの火遊びに見えるくらいに、豪華絢爛なものとなるに違いない。
あぁ、どうしてこんな大事なことを忘れていたんだ――ディナーショーに現を抜かしていたとはいえ、
テーマパーク恒例の夜のイベントを失念してしまうなんて。
「とにかく、急いで場所取りにいかないと」
「もうほとんど埋まっちゃってると思うわ。それでも行ってみる価値はあるけど」
ハルヒの手を引いて、南へ走り出す。
花火を一番綺麗な角度で観賞できる場所の条件には、適度な距離と遮蔽物のない平面空間の二つがある。
そしてこのテーマパーク内でそれがぴったり当てはまるのは、入場門から少し進んだところにある大きな噴水広場のみ。
腕時計を見る。9時までにはもう、幾許も時間は残されちゃいない。場所を取れる可能性は限りなく零に近い。
「―――はぁっ――はぁ――っはぁ―――」
でも。諦めようなんて台詞は絶対に口にできなかった。
焦燥と不安に顔を翳らせながらも、慣れないブーツで一生懸命に走るハルヒに現実を諭すのは、
純真無垢な子供にサンタはいないと伝えるのと同等に酷く、愚かなことだと思ったからだ。
噴水広場に近づくにつれて、群衆の密度が増していく。
結末がすぐそこにあるのにも関わらず頁をめくるのを躊躇ってしまうような、
物語の終末を読み終わる時に感じる畏怖感が大きくなっていく。
その感覚を振り払うように、人混みをかきわけて道を進む。
そして、終に俺たちは辿り着いた。否――広場前の群衆の壁に、それ以上の進行を阻まれていた。
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 22:50:19.24 ID:5L/z2vAw0
広場を中心にして同心円状に広がる壁に、綻びはない。
間に合わなかった。覚悟していたことだが、その現実が重く俺とハルヒにのしかかる。
「――――ッ」
隣で唇を噛み締めるハルヒに、なんと言葉をかけていいのか分からなった。
華やかなノクターンやイルミネーションが、セピア調に褪せていくような錯覚に囚われる。
広場の中心で談笑する家族連れやカップルに、抱いてはいけないと知りつつも、どす黒い羨望と嫉妬を抱いてしまう。
「すまん、ハルヒ。俺がもっと早くに気づいてりゃ、ディナーショーが終わった後すぐにでも駆けつけられたのにさ」
居心地の悪い沈黙に居た堪らなくなって、自分の非を挙げていく。
そんなことをしても現況は好転しないと分かっているのに、俺の舌は止まらない。
「元はと言えば、具体的なプランを決めてなかった俺が悪いんだ、だから、」
「もういいわよ、キョン」
と、花火開始5分前を示すアナウンスが響いた時だった。顔を伏せていたハルヒが静かに俺を制止し、
「花火なんて、また今度来たときに観られるでしょ?」
見てるこっちが辛くなるような、哀しい笑顔を浮かべた。言葉のニュアンスは花火を軽視するもの。
だが――常日頃から鈍感鈍感と罵られている俺だって見抜けるぜ。お前は、本当は今夜の花火を、滅茶苦茶楽しみにしてたんじゃないのか。
いくら毎夜花火があるといっても、今夜の花火は特別だ。正式オープンに伴う、それはそれは盛大な花火になるだろう。
それを見逃して、お前は本当に後悔しないのか?
「だって………だって仕方ないじゃない! 観賞席は満席で、他の微妙なとこも全部埋まっちゃってるに決まってるわ!
これ以上どうすればいいって言うのよ!! 諦めるしかないじゃない!!」
前触れもなく。ハルヒの叫喚が、広場前に響き渡る。
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:17:39.90 ID:5L/z2vAw0
「ハルヒ………」
大きく見開かれた双眸は、薄闇でも分かるほどに潤んでいた。
「せっかく、キョンと一緒に見られると思ってたのに……なんで……」
そうしてハルヒは、再び視線を地面に落とした。
後ろの騒ぎに一瞬振り返った群衆も、すぐに視線を空へと移す。
男女の連れが揉めていたところで、こいつらにとっては何の影響もないんだろう。
それは極めて普通な反応だ。もし仮に俺が場所取りに成功して、
後ろで場所を取れずに嘆いている人間を発見しても、場所を交代するという愚挙には出ない。
「…………」
終わりの見えない沈黙が影を落とす。
二年前なら。ハルヒは環境操作能力を識域下で駆使して、
群衆を丸ごと何処かに瞬間移動させるか何かしていただろう。
でも、今俺の隣で大人っぽく着飾っているハルヒは、二年前のハルヒじゃない。
識域下であるにせよ私利私欲のために能力を使うことをやめ、普通の女の子になろうとしているハルヒだ。
「くそ―――」
もう一度花火を観られる場所を思索するが、見当たらない。
役に立たない頭に心底嫌気が差す。
こんな時になって初めて、俺は自分の無力さを思い知る。いつだってそうだ。
今にも哀咽を漏らしそうになっているハルヒを、俺は傍観することしかできない――と、その時だった。
電流のような火花が頭の中で散る。頭を抱え込まなければ、苦悶の叫びを上げてしまうほどの激痛がこめかみに走る。
1、何か、何か大事なことを忘れている気がする。思い出さなくちゃ一生後悔しそうな、大切な何かを――
2、こんな時に頭痛かよ。俺はこの状況をなんとか打開しなくちゃならないってのに
>>110までに多かったの
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:18:52.97 ID:UGOama640
1
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:07.91 ID:8NUdLtoG0
1
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:17.23 ID:ueHNJKnG0
1
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:44.62 ID:ZT6cQJBr0
1だろ常考
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:47.95 ID:0I0mQXQn0
1
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:04.83 ID:2+uq21TPO
1歯科
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:36.13 ID:DrtYMC9a0
1
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:48.49 ID:DPsCMGeNO
乙! じゃあ1で
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:49.27 ID:gRfY2nKbO
どっち選択しても同じ展開になりそうだけど1
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:49.94 ID:jr78i2oU0
1だ
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:21:00.74 ID:j2aeS0g2O
1
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:21:01.98 ID:rn8Y29Kc0
今追いついた
1
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:22:58.75 ID:zNuwY0AJO
みんな1だなwwwwwwww
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 00:30:03.89 ID:Dhb0fEf90
何か、何か大事なことを忘れている気がする。
思い出さなくちゃ一生後悔しそうな、大切な何かを。
砂嵐のような頭痛を乗り越えて、隠された記憶を手探りで探し当てる。
刹那――ノイズとノイズの隙間に、麗しの先輩の微笑みが現れた。
覚えていて欲しいんです
絶対に役に立ちますから
"F7"
それじゃあ、またね
頭痛が急速に引いていく。どうしてこんな大切なことを忘却していたのだろう。
先輩からのメッセージを一時ならずとも丸一日忘れていただなんて、自分で自分のニューロン構造が信じられない。
だが、自己嫌悪に陥り始めた俺に、眼窩に投影された朝比奈さんは語りかけた。優しく慈悲深い、天使のような声が響く。
『ふふ、忘れちゃってたことを責める気はありません。それは必然だったから』
ありがとうございます、朝比奈さん。情けないですね。
あなたが未来に帰った後も、俺はあなたに助けられてばかりいる。
『さあ、今は早く、涼宮さんを喜ばせてあげて』
はい、と俺が首肯した瞬間、朝比奈さんの姿は再びノイズにかき消されたが――
俺は最後の大きなノイズが走る直前、朝比奈さんのメッセージを眼窩に刻みつけていた。
『F7』 もう、二度と忘れたりしませんよ。
瞼を開く。酷い頭痛が駆け抜けた直後の景色は、どこまでも鮮やかで、華やかだった。
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 00:32:01.11 ID:qvTxlgrW0
おおおおおおおおお
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 00:32:51.09 ID:G1KbDJdZO
キタ―――(゚∀゚)―――!!
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/21(金) 01:04:33.77 ID:IWwJYplA0
なるほど・・・いい伏線だったな
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:10:14.73 ID:Dhb0fEf90
瞼の裏で煌めいて存在を主張する、F7という英数字。
頭に火花が走った途端に、事態を解決する答えが思い浮かぶというのは出来すぎた話だ。
得体の知れぬ英数字は、それだけなら意味を成さない。元よりあるモノに付加させて初めて、意味を成す。
そう、これはヒントなんだ。いつも俺を優しく見守ってくれている誰かが、窮地に立った俺を助けるために送ってくれた、救済のメッセージ。
それに何を組み合わせて思考を再構築するかは俺次第だ。思考停止に陥っていた頭が、急速に回り始める。
「………F7は、場所を示している?」
もしこの英数字が現況を好転させるためのものとするならば。
それは広場以外の場所を示唆する、ということに他ならない。フィールドマップを開く。
丘、噴水、中央ホール、山、湖――F7が関係する文字はない。
俺の考え違いだったのか、とマップを閉じかけたその時だった。
彷徨っていた視線が、英字と数字の並びに止まる。
横方向にA,B,C,D,E,F,G......
縦方向に1,2,3,4,5,6,7,8.....
それは、マップ内での場所を座標指定するための数字だった。
F7に該当するブロックを指で辿る。果たしてそこには、湖の畔と森が、水色と淡緑で表現されていた。
高台も何もない平らな場所だ。周囲を森に囲まれている所為で、見通しも悪い。
もし、F7のブロックにマップから窺い知れぬ未確定要素がなければ。俺はハルヒを今以上に哀しませるという、大罪を負うことになるだろう。
だが――この閃きに、賭けてみる価値はある。
俺は緘黙したままのハルヒの手を握って、
「ハルヒ。もしかしたら、とびっきりの花火が観られるかもしれないぜ」
根拠もなければ確信もない、虚構に化けるかもしれないことを口にした。
伏せられていた瞳がこちらに動く。そこに光が灯り始めたのを見て、俺はもう、後には引けないことを確信した。
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:13:06.73 ID:Ihl+iw1AO
ほう、あの時からこの展開を想定してたのか
なんかもう
天才ですね
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:21:29.17 ID:Modx+/uk0
伏線も交えての安価進行とは素晴らしい。
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:50:49.87 ID:Dhb0fEf90
「ほんとなの?」
引き結ばれていた唇が戦慄く。
「ああ、俺を信じてくれ」
ハルヒの双眸を真っ直ぐに見据えて、断言する。こいつの懐疑はもっともだ。
手詰まりの状態から一転、噴水広場以上の観賞スポットを用意する、なんて言い出されても、
普通は呆れ果てた憐憫の視線を送るか、一笑に臥して相手にしないに違いない。
「こんなところに居てもしょうがないわ」
だが、ハルヒは違っていた。俺の瞳を覗き込み、そこに欺瞞の色がないと知ると、
「行きましょ――あたしは、あんたについてくから」
俺が一方的に握っていた手を、指を絡めるやり方で繋ぎ直した。小さな手に、確かな力が籠もる。
「少し走るぞ。足は大丈夫か?」
「まだまだ持つわ。あたしを誰だと思ってるわけ? 」
殊勝な笑みを浮かべるハルヒ。余計なお世話だったな、と苦笑して、俺は群衆の壁から踵を返した。
俺たちと同じく立ち往生していた客は、反対方向へと進む俺たちを注視することもなく、広場への進入を試みている。
腕時計を見れば、時間はいつ花火が打ち上げられてもおかしくないほど差し迫っていた。
進めば進むほど人が疎らになる道を、駆け抜けていく。春の夜にしては肌寒い夜風に、頬が上気する。
ふと隣を見れば、ハルヒはさっきまでのメランコリー状態が演技だったかのように目を輝かせていた。
瞳にはテーマパークの装飾が、きらきらと映り込んでいる。と、俺は自分の視界にも異常が起っていることに気がついた。
火照った頭で考える。最初に走り抜けたときは、あれほど色褪せて感じられたのに――いったいどういう理屈なんだろうね。
七色に光り輝くイルミネーションと仄かな夜想曲に彩られた大通りが、なんとも幻想的な風景に映るのは。
331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 20:27:26.54 ID:Dhb0fEf90
大通りから分岐した小道に入る。
等間隔に並んでいた外灯が、湖に近づくにつれて、一つ、また一つと減っていく。
ささやかに活気があった大通りと違い、小道には人の気配がほとんどなかった。
そしてその道は、湖の畔を覆い隠すように生繁る、暗い森へと続いていた。
「――はぁっ、――この中にあるのよね?――っはぁっ――」
「――そうだっ―――あと少しで――はぁっ――到着だぞ――」
酸素を欲しがって朦朧とする頭で、マップを思い描く。F7ブロックまではもうすぐだ。
「――急ぎましょ――」
「―――あぁ――――」
一瞬のアイコンタクト。ハルヒの足はとっくに限界を迎えているはずだった。そこにかかる負担、苦痛は計り知れない。
だが、その痛みをおくびにも出さずに、ハルヒは走る速度を上げていった。
カーテンのように視界を阻む木々や、進入してきた人間を惑わすように蔓延る暗闇。
いざF7ブロックに到達しても、中々湖の畔は見えてこなかった。
方角のみを頼りに、不完全に舗装された道を走る。
F7には何もない
無駄足だった 悪足掻きだった 無意味な努力だった
何故あんな妄想を信じたんだ?
自虐的な嘲笑が、脳裏を掠めては消えていく。
弱気になる自分を叱責して、俺はハルヒの手を握りなおした。
あれほど折重なっていた木々が、どんどん疎らになっていく。
暗闇の先で、仄かな光が瞬いているのが見える。限界まで酷使していた足に、ラストスパートをかける。
そして俺たちは辿り着いた。―――湖の畔に悠然と浮かぶ、客船の下に。
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:06:24.00 ID:Dhb0fEf90
「―――っはぁ、キョン――これって……」
巨大な船体を仰ぎながら、ハルヒが言った。
「――はぁっ、――……昼間湖の上を遊覧していた客船みたいだな」
全体像が把握できない所為で一際大きく見える客船は、無人のようだった。
不気味ではない、心を落ち着かせるような静けさが、客船の周囲に漂っている。
「あんたが言ってた観賞スポットって、これのことだったの?」
心なしか弾んだ声に、俺は無言で頷いた。動悸が収まってくるにつれて、この客船がここにある理由が分かってくる。
客船による湖上遊覧は、午後7時の時点で終了していた。
豪奢な装飾ゆえに、湖の上に放置していても十分映える客船だが、
今日は初運用だし、点検も兼ねて人目に付きにくい場所に安置されることになったのだろう。
そしてそれは俺たちに好都合なことに、
「煌びやかな装飾はこの暗闇じゃ意味ないが――」
「――とびっきりの望楼として、客船を使うことができるわ!」
俺の言葉の末尾を、ハルヒが引き取った。
苦痛に歪められていた顔は、喜色満面に塗り替えられている。
その笑顔に、つい全ての問題が解決したような気になってしまうものの、まだ難関は残っていた。
確かに高見台は発見できた。だが、どうやってこの客船に乗船する?
船体と俺たちの位置の間には若干の距離がある。
係員もいなければ整備員もいないんだ、湖を泳いで船壁をよじ登らない限り、乗船は――
「可能よ、だってタラップが降りてるもの」
ととと、とハルヒが桟橋を歩いていく。暗闇に目を凝らせば、そこには確かに、地上と客船を繋ぐ道ができていた。
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:12:16.16 ID:1LtINCt0O ?2BP(13)
なんてロマンチックなんだああああああああ
353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:19:12.00 ID:ztcDMaet0
観覧車かと思ってたからこの展開は驚いた
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:37:22.46 ID:Dhb0fEf90
やれやれ。ここまで段取りがいいと、本当に神様を信仰してもいいような気分になってくるね。
「あんたも早く来なさいよ。忍び込んだところで咎められるわけないわ。
タラップを直し忘れていた、テーマパーク側の不手際ね」
鶴屋財閥が構築した管理体制なんだ、そんなミスを犯すわけないだろうに、
と内心思いつつも、階段の一段目に足を掛けているハルヒの下へ向かう。
ふいに閃いたヒントを解読してF7ブロックまで赴くと、
まるで乗ってくださいと言わんばかりにタラップを展開している客船があった、
なんていうのは今一度考察しても出来すぎた話だと思う。
でも現実としてそうなっている以上……俺にできるのはハルヒの望みを叶えてやることだけだ。
――俺と一緒に花火が観たい――
泣きそうになるほど切望していたことが、もう、ハルヒの目の前にある。
「ちょっとそこで待っててくれ」
細波立つ湖面の上を、一足先に渡り終えて、
「――足許にお気をつけて、お乗り下さいませ」
俺は恭しく一礼し、手を差し伸べた。俺の船上員のような態度に、ハルヒは最初目を丸くしていたが、
「ありがとう。助かるわ」
衒いのない微笑を浮かべて、俺の手を取った。もう何度も繋いでいるはずなのに。
初めて手を取り合ったような興奮が、俺の理性に襲いかかる。一気に掌が汗ばんでいく。
顔が熱い。火照っていることを悟られたくなくて、俺はハルヒを甲板へと案内することにした。
――掌に滲んだ汗が、俺一人だけのものであると錯覚したまま。
406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:23:19.30 ID:Dhb0fEf90
―――――――――――――――――――――――――――――――
船の構造を確かめつつ上層部に歩を進めた俺たちは、さして迷うこともなく甲板に出ることに成功した。
真っ新な甲板に、二つ分の足音が響く。眼はすっかり暗闇に慣れていた。
夜空を反射した黒い湖面には、やはり夜空と同じように、宝石のような星々が鏤められていた。
これを拝めただけでも客船に進入した価値がある。そう思えるほどに、その光景は美しかった。
だが……
「遅いわね。もうとっくに始まっててもいいくらいなのに」
手摺りに体を預けながら、ハルヒが不平を零した。もう何度となく見た腕時計を、もう一度確認する。
「時間はもう9時をまわってる。遅れてるな」
恐らくは一般人の想像もつかないほどに入念なチェックが重ねられてきたであろう、花火の打ち上げ台。
発射予定時刻を超過している原因は別のところにあるのではないか、と見当をつけながらも、俺は適当な嘘を並べた。
「もしかしたらさ。俺たちがスタンバイするのを待っててくれたのかもしれないぜ」
「そうね、」
だが、ハルヒはその言葉を真に受けたようだ。
「本当に、あたしたちのことを待っててくれたのかも―――」
穏やかな声で、俺の言葉を繰り返し、
「―――あっ」
まるで初めて雪の結晶を見た赤児のように、喉を鳴らした。
黒洞々とした満天に、大輪の花が開く。遠雷のように低い音が、数秒遅れて鳴り響く。
409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:25:47.77 ID:HpZnAZPMO
鶴屋さん空気読みすぎだろwww
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:35:52.19 ID:Pdf9mS6b0
みくるがこうなる事を予測して
事前に鶴屋さんに知らせておいたのかもな
434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/21(金) 23:39:07.42 ID:1WfZFbJRO
二人が手を組んでたってのは有り得るな
寧ろそうあってほしい俺がいる
444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:51:51.40 ID:1LtINCt0O ?2BP(13)
ニヤニヤ
457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 00:13:22.08 ID:GWiW+NFV0
儚く散った先の花火を忘れさせるように、打ち上げられる花火は大きく、華やかなものになっていった。
赤、青、黄、緑――いくつもの色彩が、一瞬だけ光り輝いては消えていく。
「……………」
お互いに言葉を発しない。いや、それでは語弊がある。俺には発することができなかった。
どこか思い詰めた瞳で花火を見つめるハルヒには、たとえどんな言葉を掛けても水を差すことになりそうだったからだ。
俺の手を下にして重ねられていたハルヒの手に、熱が籠もる。
ふと夜空から視線を降ろせば、ハルヒはぎゅっと、俺の手を握りしめていた。
撫子色の唇は、喉から出ようとしている言葉を堰き止めているように軽く嚼まれている。
「―――ッ」
本能的に眼を逸らす。心の準備が出来ていない俺が
見てはいけないものを偶然見てしまったような、そんな罪悪感に囚われる。
思考の逃げ場所を探して、俺は古泉の台詞を反芻した。
"彼女の行動の一つ一つに、目を向けてあげて下さい"
"あなたと出会った当初の彼女と、どう変わったのか"
"それをもう一度、再確認してみてください"
テーマパークで夢中で遊んでいるうちに、記憶の彼方へと押しやっていた主目的。
今日一日をハルヒと過ごして。俺は、ハルヒの蟠りを氷解させるファクターを揃えることができたのだろうか。
いや――元より出揃っていたファクターを、理解できるようになったのだろうか。
やけに現実味を失った花火の音を聞きながら、ハルヒの行動を反芻する。
駅前で息を切らせた俺を出迎えてくれたのは、艶やかな衣装を身に纏ったハルヒだった。
こいつが、何処で購入したのか疑問になるような奇抜柄のTシャツや上着を着なくなったのは、
俺と二人で出掛けるときに限って、薄くメイクをしたり髪を綺麗に整えてくるようになったのは、いつからだろう。
501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:01:04.34 ID:GWiW+NFV0
初っ端の幽霊屋敷。偽りのお化けに怯えたハルヒは、躊躇うことなく俺の腕を取った。
袖をつまむのにも抵抗を見せていた昔のハルヒと比べれば、随分と自分の感情に素直になったと言える。
気分転換にと推したボート。
静的なアトラクションは好まないかと予想を付けていたのに、ハルヒはその案を笑顔で受け入れてくれた。
湖の真ん中で眠気に襲われ、独り勝手に昼寝しようとした俺に、ハルヒは拗ねたように水飛沫をかけてきたんだっけ。
もし二年前なら、俺は問答無用でびしょびしょにされていただろうな。
ジェットコースター下車直後。不甲斐なく失神してしまった俺を、ハルヒは介抱してくれた。
俺が目を醒ました後は、素っ気ない態度に戻っていたが……普通膝枕は、介抱する人への優しさがなければしないもんだ。
シューティングゲームの途中に受けた挑戦に、ハルヒは消極的だった。
昔の好戦的なハルヒなら、夜のイベントなんてそっちのけで首位プレイヤーと交戦していただろう。
偶然にも鉢合わせた、谷口国木田阪中の三人組。
さっと俺の背中に隠れたハルヒは、谷口のからかいに言い返すことができなかった。
俺と一緒に遊びに出掛けていることを指摘されて、何故ハルヒはあんなに恥ずかしがっていたのだろう。
いや――いつからだ。ハルヒが俺と街を出歩いているところを知人に見つかる度、恥ずかしがるようになったのは。
ディナーショーのjazz演奏。
それに喚起されたのか、ハルヒは一年前の文化祭での我侭を謝罪してきた。
俺が忘れていたことを、ハルヒはずっと心に留めていた。
咄嗟に言葉を返せなかった。ハルヒに振り回されるのが日常だったのに、それをハルヒ自身に否定されたような気がしたから。
花火が一番綺麗に見える場所だと信じていた、噴水広場前で。
俺と一緒に花火を観たかった、と呟いたハルヒは諦観していた。
叶わないと知って泣きそうになるほどの願いも、ハルヒに環境操作能力を行使させるまでには至らなかった。
空想の出来事を現実化させるならまだしも、広場に少しスペースを空けるくらいなら、良心は咎めなかっただろうに。
533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:42:03.61 ID:GWiW+NFV0
そして、花火を除く上記の行動全てに、総じて言えることがある。
ハルヒは俺の意見を、自分の意志よりも尊重していた。
アトラクションを決めるとき、二択から選択しなければいけないとき――
あらゆる局面で、ハルヒは己の一存で行動を決定しなかった。
一見、俺はハルヒに追従しているようで、自由にテーマパーク内での活動を取り決めていたのだ。
夜空の彩りをより一層増していく花火に目が眩む。隣のハルヒが、口を開く気配があった。
現在と過去を照らし合わせてみれば。ハルヒの俺に対する姿勢は
団長と団員という関係性を超えて、俺が見過ごしている間に大きく変化していたのだ。
それは今日の記憶だけでなく、過去数日の違和感が付きまとう記憶と照合しても辻褄があう。
昨日早朝、通学路を歩いていた時に見掛けた、後輩の男女の理由なき諍い。
その光景は今の俺とハルヒと似ているようで、違っていた。
その後教室で谷口にからかわれたとき、ハルヒは一旦拗ねたように窓外を睨んでいたが、
いざ俺が話しかけると愛想良く返事をしてくれた。まるで先ほどの出来事で怒っているのを、俺に知られたくないという風に。
いつからかは忘れたが、ハルヒが俺に理不尽な情動を投げかけてくることはなくなっていた。
例え腹の虫の居所が悪かろうと、ムシャクシャした気分でいようと、俺に向けるのは常に平常時の顔。
顰めた顔に仮面をして、時には笑顔の仮面を被ってまで、俺に不機嫌を悟られまいとするようになっていた。
「ねぇキョン……あたしね……」
湖面を震わせていた号砲の音が、遠のいていく。
そんなことを露程にも知らぬ俺は、毎日が平和に廻っていると信じて疑わなかった。
非日常的事象は起らなくなりハルヒとの関係は至極円滑になっていると、盲目的に安堵していた。
534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 01:43:16.14 ID:6pPIsVLs0
くるのか?
なんか自分のことじゃないのにドキドキしてるw
540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:50:12.71 ID:evqUjG150
ハルヒいい女過ぎるだろ…常考…
543 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:54:43.17 ID:DuTk28XQ0
ハルヒシリーズは一通り読破した面白かった でもハルヒ萌えは無かった・・・
なのに、なのに、なんでこのハルヒは
573 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 02:27:02.01 ID:GWiW+NFV0
だが俺の楽観的思考の枠外で、ハルヒには蟠りが生まれていた。
生じては瞬間的に消滅する、過去の閉鎖空間と比較すれば圧倒的に小さな、特殊閉鎖空間。
それは非日常的な現象を望むハルヒが、己の普遍性に我慢ならずに発生させたものじゃない。
ハルヒは既にフツーの日常に適応している。だから、その根因は別のところにあるということになる。
古泉は言った。
機関はこの特殊閉鎖空間への対策を放棄し、
ハルヒの蟠りを解消できるのは俺しかいなくなったのだ、と。
それは裏を返せば、俺に特殊閉鎖空間発生の原因があったということにはならないだろうか。
もしかしたら――ハルヒの思い遣りや、俺への負担をかけまいとする心配りは、
同時にハルヒの欲求や希望を、抑圧することになっていたのかもしれない。
それが刹那的なストレスとなってハルヒを襲い、特殊閉鎖空間を発生させていた可能性は十分に考えられる。
でも。もしそうと仮定するなら、俺は一つの根本的な矛盾と相対しなければならない。
今までの関係でも良かったはずだ。ハルヒが自分勝手な願い事を言い出して、俺がそれを辟易しつつ嘆息しつつも叶えてやって、の繰り返し。
ハルヒが自分の意志を殺してまで、俺と良好な関係を築こうとする理由が、存在しなかった。
「……いつかあんたに言おうと、決めてたことがあるの」
声は細波のように消え入りそうだった。
――いや。その矛盾を解消できる仮説は、あるにはあった。
しかしそれはあまりに利己的で恣意的で身勝手な仮説だ。
ハルヒは「恋愛感情は病の一種」と常日頃から謳っていたが、
もし、万が一にもハルヒが俺に恋愛感情を抱いているとするのなら、先の矛盾は綺麗さっぱり消滅する。
経験が浅い、というかナシの俺が偉そうなことを言えたものではないが……
一般的に好意を向けている相手に、自分の意志を曲げてでも喜んでもらいたいのは、当然のこと。
599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:09:18.89 ID:GWiW+NFV0
通常の閉鎖空間を発生しなくなった理由を、俺はハルヒが精神的に成長したからだと決めつけていた。
しかしこうは考えられないだろうか。
外面上は"平穏無事な日常を望んでいる"というスタンスで過ごしてきた俺。
俺に好意を抱き始めたハルヒは、それを無意識下で感じ取り、俺の思考を世界に反映させた。
その結果、非日常的な事象は一切発生しなくなった。そして副次的に、ハルヒが自分の意志を抑えてまで俺に合わせるようになった。
この推理が当たっているとするならば、いつかの帰り道での「今が楽しい?」という問いかけの説明がつく。
あの質問は――ハルヒの深層意識が、俺が何も起らない世界に、俺の意志を優先するハルヒに、
満足しているのかどうか確かめたかったが故の質問だったのではなかったか。
「ずっと、ずっと怖くて言い出せなかったんだけど……」
一言一言噛み締めるように、言葉が紡がれていく。
はは。失笑してしまうほどに自己中心的な暴論だ。
憶測に憶測を重ねただけの世迷い言。こんな妄想しているとハルヒに知られれば、俺は間違いなく軽蔑されるだろうな。
でも――もし仮に何千億分の一の確率で、この仮定論が当たっているとすれば、俺は今すぐにでもハルヒの蟠りを溶かせるということになる。
ハルヒが俺に恋愛感情を抱いているか抱いていないかなんて別にして、自分の気持ちを口にすることは可能だ。
例えそれが、思い切り的外れなことだったとしても。俺の気持ちをハルヒに伝えることは無駄にはならない。
俺は――
1、俺はわだかまりを抱えたままでも、俺の意志を尊重してくれるハルヒを選ぶ
2、自分を抑えているハルヒなんかいらない。俺は我侭な、いつも俺を振り回してくれる自由奔放なハルヒを選ぶ。
ラスト安価
>>610までに多かったの
601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:10:21.04 ID:6pPIsVLs0
俺は2。やっぱり俺の中のハルヒは2
602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:10:21.45 ID:HMTrS8Zz0
2
604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:10:58.40 ID:brmZCByWO
2
605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:06.86 ID:evqUjG150
22222222222222222222
606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:08.04 ID:0d7PSPfd0
・・・2!!
607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:12.13 ID:Sj3yx8Wa0
2
608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:14.78 ID:T+dfyt/m0
1
609 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:19.23 ID:++OkguY70
2
610 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:24.99 ID:l6Rcc23D0
2だあああああああああ
784 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 20:44:59.03 ID:GWiW+NFV0
俺は――自分を抑えているハルヒなんかいらない。
迷惑を顧みないで周囲を振り回す、自由奔放なハルヒを選ぶ。
「もしあんたさえ良かったら……」
空を映していた瞳が、俺を映す。
必要以上に気を遣ってくれるハルヒとは、一緒にいて心地よかった。
例え表面上はつっけんどんでも、その裏で俺を一番に思っていてくれるハルヒに、満足感を得ていたりもした。
だが、それは俺の一方的な優しさの甘受に過ぎない。二人の関係が強くなるときに、どちらか一方に負担が押しつけられることはあってはならない。
だからさ、ハルヒ。お前ばかりが我慢する必要なんて、最初から全然なかったんだ。
お互いに距離を近づけて、衝突して、どちらかが妥協して、再び距離を近づける――それが本当の関係の深め方だろう?
「あ、あたしと、」
「待ってくれ」
ハルヒの独白を遮る。
「どうしても今、言っておきたいことがあるんだ」
大きく見開かれた瞳には、不安と期待の色が入り交じっていた。
「いつの頃からかは忘れたけどさ。俺ってお前から、理不尽な暴力や暴言を受けなくなったよな。
昔はお前にあんなに振り回されてたのに、今じゃ、すっかり平穏な生活を手に入れちまってる」
「……………」
785 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 20:45:58.58 ID:9HbBv0Uv0
キタキタキターwwwww
786 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 20:46:46.23 ID:iP32sODR0
wktkが止まらない!!!!
787 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 20:47:41.15 ID:6pPIsVLs0
たまらねえw
817 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:50:03.95 ID:GWiW+NFV0
「機嫌損ねる度に時間構わずメールを送ってくることも、
相談事ができた次の瞬間は吹っ掛けてくることもなくなった。
そしていつの間にか、お前は、俺に悩み事を打ち明けなくなっていったよな」
解消されることのない負の感情は、どんどん鬱積していく。
「お前は認めないかもしれないが……お前は俺に気を遣ってくれるようになった。
滅茶苦茶な我侭をいうこともなくなったし、感情の捌け口にすることもなくなった。
それどころか、俺の意見を優先するようにまでなってくれていた」
鬱積したそれらは、しかし処理されることもなく。
「お前が無条件で不機嫌な自分を曝していたのは、もうずっと前のことだ。
今俺の目の前にいるのは、無条件で笑顔を見せてくれるハルヒだよ」
許容値を超えてはあふれ出し、許容値内に戻っては、再びあふれ出すを繰り返していた。
それをハルヒは訴えようとしなかった。黙ったまま、別の自分を演じていた。
「―――なあ。お前、無理してないか」
「それはちがっ、………」
勝手に喋り始めた唇を、人差し指で塞ぐ。
「今から言うことは全て俺の独り言だ。だから、お前が聞きたくなければ耳を塞いでいてもいい。
でも一つだけお願いがあるんだ。俺が話すのを、止めないでくれないか」
数秒の間をおいて、ハルヒが首肯する。人差し指に、柔らかい感触が伝わってきた。
「こんなことを言うのは最初で最後だぞ。あのな、これは最近気づいたことなんだが――
どうも俺は平穏無事な生活よりも、お前に振り回されている方が性に合っているらしい」
820 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 21:51:46.13 ID:K0G9GI/W0
のわあああああああああああ
821 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:51:47.23 ID:nZGU0dvf0
うおおおおおおおおおおおおおおおお
824 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:52:36.79 ID:nYKjhRpT0
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
828 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:55:15.57 ID:pt8yt4LA0
wktkがとまらねええええええええええ
833 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 21:59:19.26 ID:S9L1J1IBO
ちょっと落ち着けw
842 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 22:41:54.83 ID:GWiW+NFV0
「……………」
「中身のない話題で長電話に付き合わされるのも、くだらん相談メールで熟睡中に起こされるのも、
俺の知らぬところで機嫌を損ねたお前を宥めることも、俺は全然苦にしちゃいなかった」
冒頭で独り言だと断った割に会話口調になっているのは、ハルヒが耳を傾けてくれていると確信しているからだ。
そして事実、ハルヒの唇は俺が言葉を重ねるごとに、熱を帯びていった。
「お前の傍若無人で自分勝手な願望を叶えてやるのも、ありえねーってくらいに滅茶苦茶な我侭を聞いてやるのも、
俺は全然嫌じゃなかったんだよ。いや、むしろ率先してその役割を引き受けていたと言ってもいい」
人差し指を離し、
「どうしてだと思う?」
真っ直ぐにハルヒを見据えて問いかける。
「……分からないわ……」
そう言うと、ハルヒは俺の視線から逃げるように俯いた。髪から覗いた耳は、朱に染まっている。
答えが分かっているのに答えないなんて卑怯にもほどがあるね。
結局、俺がハルヒの代わりに模範解答を言わなければならなくなったじゃないか。
「それはな。俺が苦労すればするほど眩しくなるお前の笑顔が、
無条件で見ることができるそれとは比べものにならないくらいに好きだからさ」
息を詰まらせたハルヒに構わず、解答文を読み上げていく。
「だからハルヒ――お前は好きなだけ俺に我侭をぶつけて良かったんだよ。
団長様の願いを叶えるのが、団員その一である俺の宿命だ。
その平団員のためにお前が我慢するだなんて、愚の骨頂だとしか言いようがないぜ」
847 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 22:43:24.20 ID:QwRA7W6z0
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!
849 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 22:43:32.58 ID:K0G9GI/W0
うお
うおおおおおおおおおおw
852 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 22:45:34.98 ID:nYKjhRpT0
コレは告白と考えていいよな?いいんだよな?
886 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:14:19.52 ID:jDhh5wEo0
/::::::/:/::. /;ァ‐ 7 ¨丁 \ \ `<\ \ l ヽ
/―=テ^/::. /::/:::::{ {: \ \. 丶.ヘ Vー― ┐
/≦≠ア/::. / ..{.......|::. |:::. ヽ ヽ ハ ', V≧、___>
/:/ / ,'. :: l::::::l::::::::|::. |::::::... l:. l:.: l: l: ∨\:ハ
〆 /\ l::::: |::::厶:::::/_,: i\:::::..::. _l::.. |::j;ィ|' |:. l > \
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∨:::::::::: //|:l :::: l:{ ,.ィ=ミk \ヽ \´;ィ≠=く リ : |\\ .:\!
l::l:::::|: //_j:ハ::::::l代〃 :ハヾ ` \、 "f〃下:ハ>|::::: |、 \\:l
|::l:::::| { {/│:ヽ:: ', Vヘ:::j.| |rヘ::j.リ '゙ |::::: l、} lヽ/! キョ、キョン・・・
|::l:::::|::V !^|::::: \ヽゝ-‐' , ゝ‐-' |:::: l_ノ::.|: |: l: |
|::l:::::l::::::: `l:::::: .::::f`/// /// .,':::: ハ:::. l:: |: l: |
l::ハ::: !:::::::::::l:::::::: ::ヘ . _ / :::: /:: /::: l: l: |
ヽ! ヽ::ヽ:::::::::ヽ::::: .l.\. ,. ィ/:::: /:: /:::: /:/l:リ
\ \ゝ :::::: ヽ ::ハ fヽ、 イ |: /::: イ:: /\/ノ リ
X ヾ:::::::::lヘ::.ヽ l >ー< 〃:/ l:: / /\
< \\::::j リ \V l_`ヽ x‐/イ |〃 / /\
{ \ \V /゙\フ⌒!==、,ィ=≠/( `>ーヽ{/ / ス′
l \ / / `〈. ー-v-一/ /⌒ヽ ∨ / }
!: >/ _,/ /¨ヽー-v-‐/〃 \ \_ ヽ <_ /
|  ̄ { _ イ / ヽ /⌒ヽ `ー } /
887 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:18:50.70 ID:ADLmFi7+0
悩みごとができたら遠慮なく持ってくればいい。
最低な気分なときはそいつを俺に押し付けろ。
他人に迷惑を掛けるのを自重しても俺を振り回すのを躊躇うな。
俺に叶えられる範囲の願い事が出来たらまっすぐ突っ込んでこい。
ただし、ブレーキをかけようとかクッションを間にはさもうなんて余計な配慮は要らないぜ。
「どんなに突拍子な望みを抱えたお前でも、真正面から受け止めてやるからさ」
最後に後で回想したら間違いなく赤面モノの台詞を吐いて、言葉を切る。
そして今更ながらに、台本が用意されていたわけでもないのに"伝えたいこと"をすらすらと綴ることができた自分に驚いた。
頭の天辺から足先まで全身が火照っている。脳髄は、沸騰しているんじゃないかと疑えるくらいに熱い。
「とまあ、俺の独り言はここまでだ。
同時に、俺が言いたかったこともこれで全部言い終わったことになる」
"独り言"が終わっても、ハルヒは面を上げようとしなかった。
俺のあまりに気障な台詞廻しに失笑しているのか?
と、そんなあり得ない懐疑心が膨らみ始めた、その時――
「……、ひくっ、馬鹿……じゃないの…ひくっ……」
嗚咽混じりの罵倒が聞こえてくる。
お前は知らないかもしれないが、脈絡のない中傷は結構心にくるんだぜ。
「ひくっ……思い上がりも、……いいとこね……ひくっ……………」
確かにお前を顧みない、俺の欲求を満たすためだけの独白だったな。
もしさっきの独り言がただの見当違いだったなら、どんなに蔑まれても俺は反論できないだろうさ。
「……その大馬鹿に、……命令、…するわ……ひくっ……」
891 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:20:38.31 ID:HL+nzhSC0
フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:21:13.65 ID:rMgVAw+pO
うおおおおああああ!!!!
895 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:21:43.89 ID:/YhUM6880
北アあああああああああああああああああああああああああ
wwwwwwwwwwwwktkwktkkkkkkkk
890 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:20:35.55 ID:dtafcayD0
さぁ、ついにくるな。
ここまで長かった
900 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:26:10.70 ID:6ccOy5CJ0
さ あ 盛 り あ が っ て ま い り ま し た
911 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:53:02.44 ID:ADLmFi7+0
有無を言わさぬ命令口調。やっぱりお前はこうでなきゃな。
「もしあんたさえ良ければ」なんて下手に出た嘆願は、お前に似合わないんだよ。
叶えたいことがあるなら、声を大にして命令すればいい。
何度も言ってるだろ? お前の望みとあらば、俺はなんでも叶えてやるってさ。
腰をかがめて、ハルヒに顔を近づける。
「さて、その命令とはなんなんだ?」
伏せられていた顔が上がる。双眸は熱く潤んでいた。懐かしの殊勝な笑顔に、一筋の涙が零れ落ちる。
そして――ハルヒは飛切りの我侭を口にした。
「あたしと付き合いなさい! い、言っておくけどあんたに拒否権は、」
やれやれ。久々に本気の団長命令だから、どんな無理難題かと思っていたら――
「お安いご用だ。なんなら、一生幸せにしてやると誓ってもいいぜ」
「え――」
即答した瞬間。堰を切ったように、ハルヒの双眸から涙が溢れ出す。
「……こんなに嬉しいのに、ひくっ、……なん、で……」
突然の感情の横溢と、それにリンクした涙の理由が分からないのだろう。
ハルヒはコートの裾で目をぐしぐしと擦りはじめた。
それに見かねてハルヒの両手を掴む。案の定、メイクは台無しになっていた。
「み、見ないで」
「どうして?」
「……あたしの顔、今酷いことになってるから……」
「へぇ、だとしたら俺の眼は検査の必要があるだろうな。だって俺の目には、世界で一番可愛い彼女が映ってるんだからさ」
924 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:56:10.57 ID:5bw/Q2sN0
/ /" `ヽ ヽ \
┏┓ ┏━━┓ //, '/ ヽハ 、 ヽ. ┏┓┏┓
┏┛┗┓ ┃┏┓┃ _ 〃 {_{ノ `ヽリ| l │_i|. ┃┃┃┃
┗┓┏┛ ┃┗┛┃┏━く ● >小l● ● 从く ● >.━━━━━┓ ┃┃┃┃
┏┛┗┓ ┃┏┓┃┃ \/ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ \/' ┃ ┃┃┃┃
┗┓┏┛ ┗┛┃┃┗━━/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! ━━━━━━┛ ┗┛┗┛
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┗┛ ┗┛ /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |' ┗┛┗┛
912 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:54:20.07 ID:oa16PEo90
き、きたーーーーーーーきたぞーーー
うおおおおおおお
913 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:54:34.26 ID:dtafcayD0
ああ、物凄い幸せそうな二人が目に浮かんでるwww
914 名前:くびきりうさぎ ◆CWqpjLFVQc [] 投稿日:2007/12/23(日) 00:54:50.46 ID:/vwChMZ1O
おれはもうだめだ
しぬ
917 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:55:25.10 ID:dtafcayD0
あれ?俺も泣いてるwww
919 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:55:27.54 ID:V7aze9W90
あうああうあういあうあふぃぽああ
920 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:55:31.35 ID:RaME2I7CO
これはしねるwwwwwwwwwwwwwwwwww
933 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:57:23.08 ID:rMgVAw+pO
普通に感動してしまった俺がいる
941 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:02:08.98 ID:OWzrOAJj0
キョンがくさすぎるwwwww
でもハルヒかわえええええええええええええええ!!!
943 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:02:57.78 ID:czFfJ0+JO
クリスマス前にこれは反則だろ…
彼女いない独り身には堪えるぜ
950 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:05:04.62 ID:xZ8FtjRvO
ニヤニヤが止まりません。
病気でしょうか?
953 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:05:25.72 ID:lgVb2uLM0
これはもう全俺が感動したとしか…
966 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:07:17.41 ID:LuXWzmWH0
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
もうニヤニヤが止まらないっ・・・!
978 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:08:51.95 ID:/YhUM6880
>>886
/ / ..::/.::/ .:::::: /.::::::/.:::::!::::::..!.. l ::ヽ`ヽ
i / .::::::!::/l ..::://.:::/!:::::/l::::::::l:::::l:::....l !
! ! l .:::::::/l/__l/ // l:::/.:::!::::/!:::::!:::::::!::!:l
l /l/l .::::::/ __ `ヽ、 l/ .::::l::/.:l:::/l:::::::!::!::!
V く l .:::/ ¨ 疋タ` ヽ、ノ .::::::_j/ -―l:::/.∧l
∨ー!::/ `¨ /fr芹、:::/l/.:/ お安いご用だ。なんなら、一生幸せにしてやると誓ってもいいぜ
j/iヽl/ /.:::::┴'..:::/./ j/
. l::∧ { ::::::::::::::/.:/
. __/V ::ヽ /..::::::::::/.:/
/i/ ! ::::::ヽ _ .:::::/ j/
.三l :: l :::::::ヽ、 __‐-..::::/
.三 !.:::::.ヽ、:::::::::ヽ、 ....:::::/
三ニl:::::::::::::\::::::::::::::ー匕\
1000 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:10:44.90 ID:StJqf4IJ0
(゚ω゚)ニャンポコー
83 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/23(日) 01:33:13.80 ID:ADLmFi7+0
元々紅かった頬が、さらに紅潮していく。
唇は言葉を探すように戦慄いている。その様子が、堪らなく愛しい。
劣情とは別の、純粋な愛情からくる衝動に突き動かされる。
刹那の逡巡もなく、俺はハルヒの矮躯を抱き寄せて――
「―――!!」
震える唇に、自分のそれを押し当てた。元々大きな瞳が、さらに大きく見開かれる。
密着している体が、繋がっている唇が、熔けているように熱い。
最初驚愕に彷徨っていた視線は、やがて蕩けるような甘いものへと変わっていく。至近距離で見つめ合う。
『どうしていきなりこんなことしたのよ?』
口吻に理由が欲しいのか?
そうだな、強いて言うなら、俺はお前に疑心を抱かれたくなかったんだ。。
お前の告白を受け入れたのが、団長命令による強制的なものではなく――
俺の意志によるものだと、知ってもらいたかったのさ。
お前のことが好きでもなんでもなけりゃ、俺は絶対にキスしたりはしない。
これは二年前の、世界を救うためのキスとは違う。純粋な欲求からきた、極めて自然なキスだ。
恋人同士がキスをするのに明確な理由が必要か? 要らないだろ。
だから……お前は何も考えずに俺を抱きしめ返せばいいんだよ。
『キョンのくせに生意気ね。言われなくてもそうするわよ』
俺のアイコンタクトに、ハルヒの目が細められる。
やがておずおずと背中に回ってきた手に、俺は幸福感を噛み締めようとし、
『でも、やられっぱなしはイヤ』
啄むように動くハルヒの唇に、なされるがままになっていた。
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:34:02.52 ID:oa16PEo90
きたあああああ
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:36:15.69 ID:PCWkvk+GO
やっぱりハルヒはキョンの嫁なのか…くそっ…
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:36:21.61 ID:bP6hqv8YO ?2BP(13)
キョンのやろおおおあああああああああああああああああ
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:37:11.66 ID:f/1w+sfQ0
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:21:35.26 ID:ADLmFi7+0
まったく――俺の不甲斐なさに嘆息を禁じ得ない。
キスの主導権も握れないようじゃ、この先が思いやられるね。
行為に夢中になっているハルヒから、夜空へと視線を逸らす。
と、その時だった。
最後の花が瞬く夜空に、麗しの鐘音が鳴り響く。
その音はまるで、望楼で愛を確かめあう俺たちを祝福するかのように、
儚い夢の終わりを少しでも遷延しようとするかのように、澄み渡っていた。
何故だろう。聳え立つ時計台の鐘楼は、霞んでよく見えなかった。
「あむ……っん……」
しかしその違和感も、激しさを増したハルヒのキスに埋もれてしまう。
まるで俺の存在を確かめるように舌で唇をなぞるハルヒに、理性が奪われていく。
朦朧とした意識で予想する。
明日からハルヒは、気兼ねなく俺を振り回すようになるだろう。
恋人関係というアドバンテージをフルに活用して、赤面必至の要求を重ねてくるかもしれない。
だから。この鐘音が鳴りやむまで、俺は、ハルヒの甘える姿を目に焼き付けておこうと思う。
夢幻のようなこの夜に、ハルヒに告白し告白されて、恋人同士になったことを―――ずっと、忘れないために。
-haruhi route end-
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:22:48.17 ID:wjtiw52t0
きたあああああああああああああああああああああああああああああ
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 02:23:14.97 ID:dtafcayD0
>>189
何て幸せそうな2人だ。
本当に乙
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:23:27.33 ID:/XQdSn9c0
いやあああああああああああああああ面白かった!
やっぱハルヒいいな!
作者超乙!!!!!!!!!!!!!!!
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:25:12.56 ID:lM7Memqo0
作者乙
何か目から汁出てきたわ
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:30:32.72 ID:l4H0qLZv0
ここ何日かはこれのおかげで本当に楽しかった
素直にありがとう
246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:33:18.91 ID:VMuk4RiM0
気紛れで発見したスレでこんなに嵌るとは思っても見なかった!
久々に待ち遠しいという感覚を思い出させてくれた作者超乙!
俺・・・明日カップルだらけのゲレンデで彼女見つけるよ・・・
250 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/23(日) 02:36:07.52 ID:ADLmFi7+0
↓ 後書きみたいなもの (うぜぇ、って思う人は読み飛ばして全然おk)
さて暇つぶしに乗っ取ったスレからここまで続けてきたわけだが
安価で進めていくという制限の中でどれだけストーリーに奥行きを出せるか不安だった
複線全て回収できた自信ないしね……
急いで構成したストーリーなんで、矛盾点は多々あるだろうけどそこは見逃して欲しい
あと誤字、脱字もいっぱいあったはず 全て修正しきれなくてごめんなさい
でも、一つだけ言えることは、書いてて楽しかったということ
安価に参加してくれた人にも保守してくれた人には感謝してもしきれないくらい
今思い返しても穴だらけのSSだけど、楽しんでもらえたなら幸いです
――――――――――――――――――――――――――――――
ハルヒルート完結後に取り決めなくちゃならないこと(パー速移行or残留など)の件は
今安価で決めた方がいいのかな
時間が時間だし人がかなり減った気がするんだけれども
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:03:13.62 ID:ADLmFi7+0
gdgd引き延ばすのは良くないか
決めた
パー速行きます
やっぱパートスレはvipに適していないし
1スレに俺が投下できる絶対量もパー速に比べて圧倒的に少なそうだし
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:04:55.38 ID:FclJecm60
>>340
作者がそう決めたのならそれでいいさ
うだうだ言ってる奴らはどうか知らないけど俺は作者の作品楽しみにしてるし
どこでやるにしてもついていくわ
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:06:19.27 ID:JN0Cr77z0
>>340
おk
引き続き楽しませてもらいます
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:27:52.91 ID:ADLmFi7+0
涼宮ハルヒの選択 - Endless four days -
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1198347993/
パー速に建てました
限界きたんで寝ます
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:38:10.23 ID:DNvZB0cTO
作者乙
作者の作品は現実から読み始めたけど、毎度毎度文章に引き込まれてしまうよ。
次の作品も期待してます
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:28:38.01 ID:etd6KhUP0
乙。ゆっくり休んでくれ。
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:35:06.27 ID:8/1eVAZtO
本当に乙
安価小説なのに速いしクォリティ高いし
最後も感動できたし最高だった
376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 03:29:49.28 ID:zad04t7qO
移転するのでこのスレが落ちる前に
「乙」なんてイミフな安価を出して正直スマンかった。
けどあの安価を消費したときの作者は本当に神懸かって見えた。
こんな素晴らしいスレに出会えて感謝している。
ありがとうという感謝を込めて…最高に『乙』
作者さんの他作品掲載サイト
→ttp://www4.pf-x.net/~vip/
編集元:ニュー速VIP板
http://afox.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1198147096/
http://afox.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1198339241/
涼宮ハルヒの選択
涼宮ハルヒの選択2
涼宮ハルヒの選択 ― Endless four days ―
涼宮ハルヒの選択 ― Endless four days ― 完結 ←今ここ
1 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/20(木) 19:38:16.20 ID:5L/z2vAw0
Prologue
僅かな暇も与えまいとひっきりなしに飛び込んでくる非常識的出来事は
容赦なく俺の自由な時間を蹂躙し強奪し、それはもう暴虐の限りを尽くしていたのだが、
その元凶たる我がSOS団団長涼宮ハルヒは俺とは脳内構造が真逆のようで、
状況の不可思議性に1マクロの猜疑心も抱くことなく日々を愉しんでいた。
時は金なりと古人は言った。が、それは大きな間違いである。何故かって?
俺がハルヒに搾取された時間を換金したらそれこそ零が幾つあっても足りないに違いなく、
例えその金額をハルヒに提示したところで、消費分が還ってくることは未来永劫ありえないからだ。
なーんて長ったらしい口上を垂れていたのが昔の俺なんだよな。
昨年の春からというもの、俺がため息をつく機会はめっきりと減っていた。
別に聖人君子の如き強靱かつ柔軟な精神力を手に入れたわけではない。
周りの環境が変化し、自然と俺の心の湖が波立たなくなっただけのこと。
外宇宙生命体と邂逅を果たしたことも、超能力者同士の抗争に巻き込まれたことも、
未来人と一緒に時間渡航したことも、いつも事件の渦中にいた神様が、俺を振り回していたことも……
今ではもう、遠い昔の記憶だ。
俺は至って平凡な毎日を送っている。
―――三年目の春。俺たちは、受験期を迎えようとしていた。
ハルヒ「安価でキョンに告るわよ」
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1196840283/
を乗っ取ったことから始まった、即興ハルヒストーリー
【今北人へ】
このスレは安価で物語が進行していくSSスレです
空気の読める人も読めない人も、気軽に参加してください
245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 10:28:51.35 ID:Dhb0fEf90
もう分かってる人もたくさんいそうだけど一応答えを
from bubble
↓ 和訳
泡から
↓ ローマ字へ
awakara
↓ 左右反転
arakawa
↓
新川
でした
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:41:22.22 ID:5L/z2vAw0
現行はハルヒルート それももうすぐ終わりそうだが
他キャラ攻略は二週目まで待ってくれ
それでは
【四日目 夜 テーマパーク内[主演奏再開]】
からスタート
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:44:09.86 ID:5L/z2vAw0
ハルヒの態度が変質したからといって、中途半端に諦めることはできない。
それがもし重要な事柄なら、後で後悔に苛まれるのは間違いなく俺だろうしな。
質問に質問で返すのは御法度だがこの際どうでもいい。
「さっき、何を言いかけてたんだ?」
脈絡を無視した俺の問いかけに、ハルヒは四半秒、豆鉄砲を食らった鳩のように体を硬直させていたが、
「き、気紛れよ気紛れ」
明らかに挙動不審な動作で、首をステージの方に捻った。あれだけ焦らしといて逃げる気か? そうは問屋が卸さないぜ。
「教えてくれ。このままじゃ気になって、演奏がまるで耳に入ってこない」
質問から逃げ出さないように、ハルヒの撫で肩に手を添える。
俺らしからぬ大胆な行動だが、無意識下での行動なんだし多めに見て貰えるとありがたいね。ハルヒは数秒俺の左手に視線を落としていたが、
「……言い忘れてたの。あたしの我侭きいて、jazzバンド作りに協力してくれて……」
やがて、肩をぴくりと震わせて、
「……ありがとう、って言わなきゃならなかったのに……」
辺りの喧噪に押しつぶされてしまいそうなほど幽かな声で、そう言った。
緊張に張り詰めていた心の糸が、ぷつりと切れる。あのな――なんだって今頃、そんなことを言い出すんだ?
添えていた手を下ろし、懊悩に耽る俺。ハルヒの精一杯の謝辞をどう扱えばいいのか、さっぱり分からない。
「だって、あんたとはあの時たくさん喧嘩したし、無理もいっぱい言ったでしょ?」
尖った唇で、拗ねたような口調で、ハルヒは続けた。ルージュが、輝度を増した照明に妖しく煌めいている。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:44:51.47 ID:5L/z2vAw0
「……だから、あたしはあんたに感謝してるって言ってるの」
そう言われてもな。先ほどから俺の脳裏を掠めるのはその場凌ぎのしょうもない科白ばかり。
気の利いた受け答えなんぞとてもできそうになく、下手に口を開けばハルヒの謝辞を無碍にしてしまいそうだ。
「んー、とだな。お前の迷惑をかけたという気持ちはその、見当違いで――」
だが、俺がもごもごと口籠もっている間に、
「演奏が始まったわ。聴きましょ、キョン」
美しい旋律が、ホール内に響き始める。From bubble主演奏第一曲目が始まった。
ハルヒは既に俺への独白から気持ちを切り替えたのだろう、目線をステージに合わせたまま逸らさず、
その姿からは"言わなきゃ良かった"という悔悟的なメッセージが容易に受け取ることができる。
――あぁ、またやらかしたのか俺は。
昼行灯の俺が迷ったときにできることなんて唯一つだ。余計なことを考えずに気持ちをそのまま言葉にする。
そしてそれは、今一生懸命捻り出した事じゃなくて、去年の文化祭ライブ終了後に感じたことでも良かったのさ。
「俺だって最初は面倒だとかだるいとか思ってたけどさ――」
音という音を支配されたこの空間で、俺の言葉が届くかどうかは分からないが。
顔をステージに向けて、視線をハルヒのそれと平行させたまま言う。
「――皆の前で演奏して、拍手を貰ったときの達成感は最高だった。だから感謝しなきゃいけないのはお前じゃなくてこの俺だ。
お前がバンド結成するっていいださなかったら、俺はギターを触ることもjazzに親しむこともなかったんだから」
案の定、返事が返ってくることはなかった。
ふと流し目を送った先で、ハルヒは頬を僅かに綻ばせていたが、十中八九、ライブ演奏に感動しているんだろう。
心中で己の愚昧っぷりを罵りつつ、俺も演奏に耳を傾けることにする。
一曲目と同様に。聴く者全てを引き込むような誘惑の旋律が、耳朶を震わせた刹那――俺はFrom bubbleの虜になっていた。
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:47:59.27 ID:5L/z2vAw0
――――――――――――――――――――――――――――――
主演奏開始から1時間後。
オーディエンスの期待値を遙かに上回るjazz最高峰と言っても過言ではない演奏を存分に堪能し、
他の聴衆同様恍惚としていたハルヒを現実へと引き戻しつつ拍手喝采のステージに拍手を加えた俺は、
ゲリラ企画されたfrom bubbleメンバーとの握手会を経て、ホール外に足を踏み出していた。
ひんやりとした夜気に首を竦める。
「時間も忘れるとはこのことか」
腕時計の短針と秒針は、現在時刻が9時ちょっと前であることを示していた。
ホールに入場してから出るまでに、3時間近くもの時間が経過したことになる。
辺りはすっかり暗くなっていた。空は墨汁を流したように黒く、その上に幾つもの星が瞬いている。
いくら仮初めの自然に囲まれているとはいえ、テーマパークは都会の一端にある。
こんなに空が綺麗に澄んでいるというのはまずあり得ないんだが――と空を仰ぎながら訝しんでいると、
「あぁたのしかった。最高だったわね」
ふいにハルヒが話しかけてきた。なんだ、握手された時の興奮で舞い上がったまま
もう地上に戻ってこないと踏んでいたのに、随分と早いお帰りじゃないか。
「最後の握手会は皆に自慢できるわよ〜。国木田は泣いて羨むでしょうね」
「ホール内の人間は、誰も握手会があることを知らなかったみたいだな」
「あったりまえじゃない。前代未聞よ、前代未聞。from bubbleメンバーと握手できるなんて」
ついさっき温かい掌に包まれた右手を、今一度見直してみる。
ホンブルグから覗いた白髪混じりの髪と、俺の手を握った掌に入った幾筋もの皺は、
ハルヒの情報通り、メンバーが初老の男性であることを証明していた。
「にしても、あんたって運良いわよねー。握手するとき、主演奏者の人と会話できたんでしょ?」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:50:10.26 ID:5L/z2vAw0
ここからは今から書いていく
午前中に建てるとか言ってたのに夜になってごめん
起きたら昼過ぎだったんだ……
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 19:54:03.52 ID:PsYQMwNYO
さぁ始まったざますよ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:06:41.75 ID:5aNB/Mjp0
作者ガンガレ
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:36:48.86 ID:5L/z2vAw0
一生分の運全部使い果たしちゃったんじゃないの、と怖くなることをいうハルヒを流しつつ、
握手をしている間の、ほんの僅かな時間に交した科白を想起する。
『どうか彼女を大切に。人は失ったとき、初めて喪失の悲しみを知るのです』
『は、はぁ……』
吟遊詩人みたいな台詞回しに対して咄嗟に口から出た言葉は、辛うじて了承の意を伝える間投詞。
ハルヒは羨んでいるが、実際は会話を紡げていたかどうかも怪しいもんだった。
だが、俺にとってはそんなことより、
「なあ、あの人を知っているような感じしなかったか?」
間近で風貌を観察したとき、マイク越しではない声を聴いたときに感じた既知感が、どうにも頭の隅に引っかかっていた。
紳士的な風格に懐かしさを感じたのは、俺だけではないはずだ。お前も何か――
「もう一度言うけどね。超有名スターでしかも正体が完全秘匿されているfrom bubbleの主演奏者と、
一般ピープルの中でもさらに格式高い中庸性を確立しているあんたが面識あるわけないじゃないの」
ハルヒはまるで夢見る子供に現実の厳しさを教えるように断言した。ま、常識的に考えりゃそうだわな。
冷静になってみれば、俺とあの人の間に接点があるとは、俺が実は地球人ではなく異世界人だった、なんて空想以上に考え難い。
途中、俺がフツーであることを嘲笑するような文句が混入していた気もするが、
それを指摘するとまた話がややこしくなりそうなので、華麗にスルーするとして。
「相当ディナーショーで時間を使っちまったが、今からどうする?」
長いことジーンズのポケットに押し込められ、くしゃくしゃになったマップを広げる。
1、にわかに、人混みの流れが速くなった。何かのイベントがあるのだろうか?
2、アトラクション選択へ
>>32までに多かったの
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/20(木) 20:37:56.62 ID:rQvngZUh0
1
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:07.77 ID:zNuwY0AJO
1
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:14.54 ID:DPsCMGeNO
1
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:21.37 ID:5tmMdJokO
1
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 20:38:49.23 ID:1ZluKgm9O
1
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 21:25:23.65 ID:5L/z2vAw0
幽霊屋敷、ジェットコースター、ボートにこいずみくんライド☆とくれば、
残された主要アトラクションは観覧車と豪華客船による湖上一周ぐらい。
時間的に後者の客船は運休しているから、ここは観覧車での高所観光がいいだろう。
消去法により済し崩し的に決ってしまったが、夜の観覧車はロマンチックなこと請け合いだ。
「観覧車はどうだ。夜だから景色は綺麗だし、お前の要望にも添えると――」
俺は自信を持って次のアトラクションを提案しようとし、
「急に人が増えたわね」
眉を顰めて群衆を見つめるハルヒが、俺に興味を失っていることを知って愕然とした。
jazzを口ずさんでいたハルヒの唇は、考え込むように添えられた手によって塞がれている。
おいおい……人が増えたことなんてどーだっていいだろ。
テーマパーク内のスピーカーから流れ出す曲はノクターンへと移り変わり、
ありとあらゆる建物はイルミネーションによってライトアップされ、
テーマパークを囲むように設置されたライトは、夜空へとハイビームを放っている。
時刻はもうすぐ9時だ。大方、子供連れの客が退場しようと、門に駆けつけてるからじゃないのか?
「9時……9時……あ!」
俺の小言が聞こえたのか、はたまた燦然と時間を示す柱時計に気づいたのか。
9時という時間を連呼した後、ポン、と手を打つハルヒ。
しかしその軽快な仕草とは裏腹に、先ほどまでの思案顔が渋面へと変わっていく。
「もう、どうしてこんな大切なことを忘れてたのかしら!!」
その言葉を最後に、ハルヒは近場の係員の元へと駆け出していった。
そして係員と二言三言交すると、パタパタと礼をしてこちらに駆け戻ってくる。何をそんなに慌てているんだろうね、こいつは。
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 22:10:54.55 ID:5L/z2vAw0
だが――ハルヒを窘めようとしていた俺は、次に聴いた言葉に、一気に余裕を突き崩されることになる。
「はぁっ、9時からね、はぁっ、丘の上で花火があるのよっ!」
息を切らしながら、ハルヒは活性化した群衆の根因を伝えた。
鶴屋財閥が総力を注ぎ込んで建設したテーマパークの正式オープン当日だ、
その規模は既存のテーマパークの花火がただの火遊びに見えるくらいに、豪華絢爛なものとなるに違いない。
あぁ、どうしてこんな大事なことを忘れていたんだ――ディナーショーに現を抜かしていたとはいえ、
テーマパーク恒例の夜のイベントを失念してしまうなんて。
「とにかく、急いで場所取りにいかないと」
「もうほとんど埋まっちゃってると思うわ。それでも行ってみる価値はあるけど」
ハルヒの手を引いて、南へ走り出す。
花火を一番綺麗な角度で観賞できる場所の条件には、適度な距離と遮蔽物のない平面空間の二つがある。
そしてこのテーマパーク内でそれがぴったり当てはまるのは、入場門から少し進んだところにある大きな噴水広場のみ。
腕時計を見る。9時までにはもう、幾許も時間は残されちゃいない。場所を取れる可能性は限りなく零に近い。
「―――はぁっ――はぁ――っはぁ―――」
でも。諦めようなんて台詞は絶対に口にできなかった。
焦燥と不安に顔を翳らせながらも、慣れないブーツで一生懸命に走るハルヒに現実を諭すのは、
純真無垢な子供にサンタはいないと伝えるのと同等に酷く、愚かなことだと思ったからだ。
噴水広場に近づくにつれて、群衆の密度が増していく。
結末がすぐそこにあるのにも関わらず頁をめくるのを躊躇ってしまうような、
物語の終末を読み終わる時に感じる畏怖感が大きくなっていく。
その感覚を振り払うように、人混みをかきわけて道を進む。
そして、終に俺たちは辿り着いた。否――広場前の群衆の壁に、それ以上の進行を阻まれていた。
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 22:50:19.24 ID:5L/z2vAw0
広場を中心にして同心円状に広がる壁に、綻びはない。
間に合わなかった。覚悟していたことだが、その現実が重く俺とハルヒにのしかかる。
「――――ッ」
隣で唇を噛み締めるハルヒに、なんと言葉をかけていいのか分からなった。
華やかなノクターンやイルミネーションが、セピア調に褪せていくような錯覚に囚われる。
広場の中心で談笑する家族連れやカップルに、抱いてはいけないと知りつつも、どす黒い羨望と嫉妬を抱いてしまう。
「すまん、ハルヒ。俺がもっと早くに気づいてりゃ、ディナーショーが終わった後すぐにでも駆けつけられたのにさ」
居心地の悪い沈黙に居た堪らなくなって、自分の非を挙げていく。
そんなことをしても現況は好転しないと分かっているのに、俺の舌は止まらない。
「元はと言えば、具体的なプランを決めてなかった俺が悪いんだ、だから、」
「もういいわよ、キョン」
と、花火開始5分前を示すアナウンスが響いた時だった。顔を伏せていたハルヒが静かに俺を制止し、
「花火なんて、また今度来たときに観られるでしょ?」
見てるこっちが辛くなるような、哀しい笑顔を浮かべた。言葉のニュアンスは花火を軽視するもの。
だが――常日頃から鈍感鈍感と罵られている俺だって見抜けるぜ。お前は、本当は今夜の花火を、滅茶苦茶楽しみにしてたんじゃないのか。
いくら毎夜花火があるといっても、今夜の花火は特別だ。正式オープンに伴う、それはそれは盛大な花火になるだろう。
それを見逃して、お前は本当に後悔しないのか?
「だって………だって仕方ないじゃない! 観賞席は満席で、他の微妙なとこも全部埋まっちゃってるに決まってるわ!
これ以上どうすればいいって言うのよ!! 諦めるしかないじゃない!!」
前触れもなく。ハルヒの叫喚が、広場前に響き渡る。
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:17:39.90 ID:5L/z2vAw0
「ハルヒ………」
大きく見開かれた双眸は、薄闇でも分かるほどに潤んでいた。
「せっかく、キョンと一緒に見られると思ってたのに……なんで……」
そうしてハルヒは、再び視線を地面に落とした。
後ろの騒ぎに一瞬振り返った群衆も、すぐに視線を空へと移す。
男女の連れが揉めていたところで、こいつらにとっては何の影響もないんだろう。
それは極めて普通な反応だ。もし仮に俺が場所取りに成功して、
後ろで場所を取れずに嘆いている人間を発見しても、場所を交代するという愚挙には出ない。
「…………」
終わりの見えない沈黙が影を落とす。
二年前なら。ハルヒは環境操作能力を識域下で駆使して、
群衆を丸ごと何処かに瞬間移動させるか何かしていただろう。
でも、今俺の隣で大人っぽく着飾っているハルヒは、二年前のハルヒじゃない。
識域下であるにせよ私利私欲のために能力を使うことをやめ、普通の女の子になろうとしているハルヒだ。
「くそ―――」
もう一度花火を観られる場所を思索するが、見当たらない。
役に立たない頭に心底嫌気が差す。
こんな時になって初めて、俺は自分の無力さを思い知る。いつだってそうだ。
今にも哀咽を漏らしそうになっているハルヒを、俺は傍観することしかできない――と、その時だった。
電流のような火花が頭の中で散る。頭を抱え込まなければ、苦悶の叫びを上げてしまうほどの激痛がこめかみに走る。
1、何か、何か大事なことを忘れている気がする。思い出さなくちゃ一生後悔しそうな、大切な何かを――
2、こんな時に頭痛かよ。俺はこの状況をなんとか打開しなくちゃならないってのに
>>110までに多かったの
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:18:52.97 ID:UGOama640
1
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:07.91 ID:8NUdLtoG0
1
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:17.23 ID:ueHNJKnG0
1
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:44.62 ID:ZT6cQJBr0
1だろ常考
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:19:47.95 ID:0I0mQXQn0
1
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:04.83 ID:2+uq21TPO
1歯科
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:36.13 ID:DrtYMC9a0
1
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:48.49 ID:DPsCMGeNO
乙! じゃあ1で
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:49.27 ID:gRfY2nKbO
どっち選択しても同じ展開になりそうだけど1
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:20:49.94 ID:jr78i2oU0
1だ
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:21:00.74 ID:j2aeS0g2O
1
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:21:01.98 ID:rn8Y29Kc0
今追いついた
1
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/20(木) 23:22:58.75 ID:zNuwY0AJO
みんな1だなwwwwwwww
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 00:30:03.89 ID:Dhb0fEf90
何か、何か大事なことを忘れている気がする。
思い出さなくちゃ一生後悔しそうな、大切な何かを。
砂嵐のような頭痛を乗り越えて、隠された記憶を手探りで探し当てる。
刹那――ノイズとノイズの隙間に、麗しの先輩の微笑みが現れた。
覚えていて欲しいんです
絶対に役に立ちますから
"F7"
それじゃあ、またね
頭痛が急速に引いていく。どうしてこんな大切なことを忘却していたのだろう。
先輩からのメッセージを一時ならずとも丸一日忘れていただなんて、自分で自分のニューロン構造が信じられない。
だが、自己嫌悪に陥り始めた俺に、眼窩に投影された朝比奈さんは語りかけた。優しく慈悲深い、天使のような声が響く。
『ふふ、忘れちゃってたことを責める気はありません。それは必然だったから』
ありがとうございます、朝比奈さん。情けないですね。
あなたが未来に帰った後も、俺はあなたに助けられてばかりいる。
『さあ、今は早く、涼宮さんを喜ばせてあげて』
はい、と俺が首肯した瞬間、朝比奈さんの姿は再びノイズにかき消されたが――
俺は最後の大きなノイズが走る直前、朝比奈さんのメッセージを眼窩に刻みつけていた。
『F7』 もう、二度と忘れたりしませんよ。
瞼を開く。酷い頭痛が駆け抜けた直後の景色は、どこまでも鮮やかで、華やかだった。
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 00:32:01.11 ID:qvTxlgrW0
おおおおおおおおお
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 00:32:51.09 ID:G1KbDJdZO
キタ―――(゚∀゚)―――!!
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/21(金) 01:04:33.77 ID:IWwJYplA0
なるほど・・・いい伏線だったな
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:10:14.73 ID:Dhb0fEf90
瞼の裏で煌めいて存在を主張する、F7という英数字。
頭に火花が走った途端に、事態を解決する答えが思い浮かぶというのは出来すぎた話だ。
得体の知れぬ英数字は、それだけなら意味を成さない。元よりあるモノに付加させて初めて、意味を成す。
そう、これはヒントなんだ。いつも俺を優しく見守ってくれている誰かが、窮地に立った俺を助けるために送ってくれた、救済のメッセージ。
それに何を組み合わせて思考を再構築するかは俺次第だ。思考停止に陥っていた頭が、急速に回り始める。
「………F7は、場所を示している?」
もしこの英数字が現況を好転させるためのものとするならば。
それは広場以外の場所を示唆する、ということに他ならない。フィールドマップを開く。
丘、噴水、中央ホール、山、湖――F7が関係する文字はない。
俺の考え違いだったのか、とマップを閉じかけたその時だった。
彷徨っていた視線が、英字と数字の並びに止まる。
横方向にA,B,C,D,E,F,G......
縦方向に1,2,3,4,5,6,7,8.....
それは、マップ内での場所を座標指定するための数字だった。
F7に該当するブロックを指で辿る。果たしてそこには、湖の畔と森が、水色と淡緑で表現されていた。
高台も何もない平らな場所だ。周囲を森に囲まれている所為で、見通しも悪い。
もし、F7のブロックにマップから窺い知れぬ未確定要素がなければ。俺はハルヒを今以上に哀しませるという、大罪を負うことになるだろう。
だが――この閃きに、賭けてみる価値はある。
俺は緘黙したままのハルヒの手を握って、
「ハルヒ。もしかしたら、とびっきりの花火が観られるかもしれないぜ」
根拠もなければ確信もない、虚構に化けるかもしれないことを口にした。
伏せられていた瞳がこちらに動く。そこに光が灯り始めたのを見て、俺はもう、後には引けないことを確信した。
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:13:06.73 ID:Ihl+iw1AO
ほう、あの時からこの展開を想定してたのか
なんかもう
天才ですね
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:21:29.17 ID:Modx+/uk0
伏線も交えての安価進行とは素晴らしい。
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 01:50:49.87 ID:Dhb0fEf90
「ほんとなの?」
引き結ばれていた唇が戦慄く。
「ああ、俺を信じてくれ」
ハルヒの双眸を真っ直ぐに見据えて、断言する。こいつの懐疑はもっともだ。
手詰まりの状態から一転、噴水広場以上の観賞スポットを用意する、なんて言い出されても、
普通は呆れ果てた憐憫の視線を送るか、一笑に臥して相手にしないに違いない。
「こんなところに居てもしょうがないわ」
だが、ハルヒは違っていた。俺の瞳を覗き込み、そこに欺瞞の色がないと知ると、
「行きましょ――あたしは、あんたについてくから」
俺が一方的に握っていた手を、指を絡めるやり方で繋ぎ直した。小さな手に、確かな力が籠もる。
「少し走るぞ。足は大丈夫か?」
「まだまだ持つわ。あたしを誰だと思ってるわけ? 」
殊勝な笑みを浮かべるハルヒ。余計なお世話だったな、と苦笑して、俺は群衆の壁から踵を返した。
俺たちと同じく立ち往生していた客は、反対方向へと進む俺たちを注視することもなく、広場への進入を試みている。
腕時計を見れば、時間はいつ花火が打ち上げられてもおかしくないほど差し迫っていた。
進めば進むほど人が疎らになる道を、駆け抜けていく。春の夜にしては肌寒い夜風に、頬が上気する。
ふと隣を見れば、ハルヒはさっきまでのメランコリー状態が演技だったかのように目を輝かせていた。
瞳にはテーマパークの装飾が、きらきらと映り込んでいる。と、俺は自分の視界にも異常が起っていることに気がついた。
火照った頭で考える。最初に走り抜けたときは、あれほど色褪せて感じられたのに――いったいどういう理屈なんだろうね。
七色に光り輝くイルミネーションと仄かな夜想曲に彩られた大通りが、なんとも幻想的な風景に映るのは。
331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 20:27:26.54 ID:Dhb0fEf90
大通りから分岐した小道に入る。
等間隔に並んでいた外灯が、湖に近づくにつれて、一つ、また一つと減っていく。
ささやかに活気があった大通りと違い、小道には人の気配がほとんどなかった。
そしてその道は、湖の畔を覆い隠すように生繁る、暗い森へと続いていた。
「――はぁっ、――この中にあるのよね?――っはぁっ――」
「――そうだっ―――あと少しで――はぁっ――到着だぞ――」
酸素を欲しがって朦朧とする頭で、マップを思い描く。F7ブロックまではもうすぐだ。
「――急ぎましょ――」
「―――あぁ――――」
一瞬のアイコンタクト。ハルヒの足はとっくに限界を迎えているはずだった。そこにかかる負担、苦痛は計り知れない。
だが、その痛みをおくびにも出さずに、ハルヒは走る速度を上げていった。
カーテンのように視界を阻む木々や、進入してきた人間を惑わすように蔓延る暗闇。
いざF7ブロックに到達しても、中々湖の畔は見えてこなかった。
方角のみを頼りに、不完全に舗装された道を走る。
F7には何もない
無駄足だった 悪足掻きだった 無意味な努力だった
何故あんな妄想を信じたんだ?
自虐的な嘲笑が、脳裏を掠めては消えていく。
弱気になる自分を叱責して、俺はハルヒの手を握りなおした。
あれほど折重なっていた木々が、どんどん疎らになっていく。
暗闇の先で、仄かな光が瞬いているのが見える。限界まで酷使していた足に、ラストスパートをかける。
そして俺たちは辿り着いた。―――湖の畔に悠然と浮かぶ、客船の下に。
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:06:24.00 ID:Dhb0fEf90
「―――っはぁ、キョン――これって……」
巨大な船体を仰ぎながら、ハルヒが言った。
「――はぁっ、――……昼間湖の上を遊覧していた客船みたいだな」
全体像が把握できない所為で一際大きく見える客船は、無人のようだった。
不気味ではない、心を落ち着かせるような静けさが、客船の周囲に漂っている。
「あんたが言ってた観賞スポットって、これのことだったの?」
心なしか弾んだ声に、俺は無言で頷いた。動悸が収まってくるにつれて、この客船がここにある理由が分かってくる。
客船による湖上遊覧は、午後7時の時点で終了していた。
豪奢な装飾ゆえに、湖の上に放置していても十分映える客船だが、
今日は初運用だし、点検も兼ねて人目に付きにくい場所に安置されることになったのだろう。
そしてそれは俺たちに好都合なことに、
「煌びやかな装飾はこの暗闇じゃ意味ないが――」
「――とびっきりの望楼として、客船を使うことができるわ!」
俺の言葉の末尾を、ハルヒが引き取った。
苦痛に歪められていた顔は、喜色満面に塗り替えられている。
その笑顔に、つい全ての問題が解決したような気になってしまうものの、まだ難関は残っていた。
確かに高見台は発見できた。だが、どうやってこの客船に乗船する?
船体と俺たちの位置の間には若干の距離がある。
係員もいなければ整備員もいないんだ、湖を泳いで船壁をよじ登らない限り、乗船は――
「可能よ、だってタラップが降りてるもの」
ととと、とハルヒが桟橋を歩いていく。暗闇に目を凝らせば、そこには確かに、地上と客船を繋ぐ道ができていた。
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:12:16.16 ID:1LtINCt0O ?2BP(13)
なんてロマンチックなんだああああああああ
353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:19:12.00 ID:ztcDMaet0
観覧車かと思ってたからこの展開は驚いた
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 21:37:22.46 ID:Dhb0fEf90
やれやれ。ここまで段取りがいいと、本当に神様を信仰してもいいような気分になってくるね。
「あんたも早く来なさいよ。忍び込んだところで咎められるわけないわ。
タラップを直し忘れていた、テーマパーク側の不手際ね」
鶴屋財閥が構築した管理体制なんだ、そんなミスを犯すわけないだろうに、
と内心思いつつも、階段の一段目に足を掛けているハルヒの下へ向かう。
ふいに閃いたヒントを解読してF7ブロックまで赴くと、
まるで乗ってくださいと言わんばかりにタラップを展開している客船があった、
なんていうのは今一度考察しても出来すぎた話だと思う。
でも現実としてそうなっている以上……俺にできるのはハルヒの望みを叶えてやることだけだ。
――俺と一緒に花火が観たい――
泣きそうになるほど切望していたことが、もう、ハルヒの目の前にある。
「ちょっとそこで待っててくれ」
細波立つ湖面の上を、一足先に渡り終えて、
「――足許にお気をつけて、お乗り下さいませ」
俺は恭しく一礼し、手を差し伸べた。俺の船上員のような態度に、ハルヒは最初目を丸くしていたが、
「ありがとう。助かるわ」
衒いのない微笑を浮かべて、俺の手を取った。もう何度も繋いでいるはずなのに。
初めて手を取り合ったような興奮が、俺の理性に襲いかかる。一気に掌が汗ばんでいく。
顔が熱い。火照っていることを悟られたくなくて、俺はハルヒを甲板へと案内することにした。
――掌に滲んだ汗が、俺一人だけのものであると錯覚したまま。
406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:23:19.30 ID:Dhb0fEf90
―――――――――――――――――――――――――――――――
船の構造を確かめつつ上層部に歩を進めた俺たちは、さして迷うこともなく甲板に出ることに成功した。
真っ新な甲板に、二つ分の足音が響く。眼はすっかり暗闇に慣れていた。
夜空を反射した黒い湖面には、やはり夜空と同じように、宝石のような星々が鏤められていた。
これを拝めただけでも客船に進入した価値がある。そう思えるほどに、その光景は美しかった。
だが……
「遅いわね。もうとっくに始まっててもいいくらいなのに」
手摺りに体を預けながら、ハルヒが不平を零した。もう何度となく見た腕時計を、もう一度確認する。
「時間はもう9時をまわってる。遅れてるな」
恐らくは一般人の想像もつかないほどに入念なチェックが重ねられてきたであろう、花火の打ち上げ台。
発射予定時刻を超過している原因は別のところにあるのではないか、と見当をつけながらも、俺は適当な嘘を並べた。
「もしかしたらさ。俺たちがスタンバイするのを待っててくれたのかもしれないぜ」
「そうね、」
だが、ハルヒはその言葉を真に受けたようだ。
「本当に、あたしたちのことを待っててくれたのかも―――」
穏やかな声で、俺の言葉を繰り返し、
「―――あっ」
まるで初めて雪の結晶を見た赤児のように、喉を鳴らした。
黒洞々とした満天に、大輪の花が開く。遠雷のように低い音が、数秒遅れて鳴り響く。
409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:25:47.77 ID:HpZnAZPMO
鶴屋さん空気読みすぎだろwww
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:35:52.19 ID:Pdf9mS6b0
みくるがこうなる事を予測して
事前に鶴屋さんに知らせておいたのかもな
434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/21(金) 23:39:07.42 ID:1WfZFbJRO
二人が手を組んでたってのは有り得るな
寧ろそうあってほしい俺がいる
444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/21(金) 23:51:51.40 ID:1LtINCt0O ?2BP(13)
ニヤニヤ
457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 00:13:22.08 ID:GWiW+NFV0
儚く散った先の花火を忘れさせるように、打ち上げられる花火は大きく、華やかなものになっていった。
赤、青、黄、緑――いくつもの色彩が、一瞬だけ光り輝いては消えていく。
「……………」
お互いに言葉を発しない。いや、それでは語弊がある。俺には発することができなかった。
どこか思い詰めた瞳で花火を見つめるハルヒには、たとえどんな言葉を掛けても水を差すことになりそうだったからだ。
俺の手を下にして重ねられていたハルヒの手に、熱が籠もる。
ふと夜空から視線を降ろせば、ハルヒはぎゅっと、俺の手を握りしめていた。
撫子色の唇は、喉から出ようとしている言葉を堰き止めているように軽く嚼まれている。
「―――ッ」
本能的に眼を逸らす。心の準備が出来ていない俺が
見てはいけないものを偶然見てしまったような、そんな罪悪感に囚われる。
思考の逃げ場所を探して、俺は古泉の台詞を反芻した。
"彼女の行動の一つ一つに、目を向けてあげて下さい"
"あなたと出会った当初の彼女と、どう変わったのか"
"それをもう一度、再確認してみてください"
テーマパークで夢中で遊んでいるうちに、記憶の彼方へと押しやっていた主目的。
今日一日をハルヒと過ごして。俺は、ハルヒの蟠りを氷解させるファクターを揃えることができたのだろうか。
いや――元より出揃っていたファクターを、理解できるようになったのだろうか。
やけに現実味を失った花火の音を聞きながら、ハルヒの行動を反芻する。
駅前で息を切らせた俺を出迎えてくれたのは、艶やかな衣装を身に纏ったハルヒだった。
こいつが、何処で購入したのか疑問になるような奇抜柄のTシャツや上着を着なくなったのは、
俺と二人で出掛けるときに限って、薄くメイクをしたり髪を綺麗に整えてくるようになったのは、いつからだろう。
501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:01:04.34 ID:GWiW+NFV0
初っ端の幽霊屋敷。偽りのお化けに怯えたハルヒは、躊躇うことなく俺の腕を取った。
袖をつまむのにも抵抗を見せていた昔のハルヒと比べれば、随分と自分の感情に素直になったと言える。
気分転換にと推したボート。
静的なアトラクションは好まないかと予想を付けていたのに、ハルヒはその案を笑顔で受け入れてくれた。
湖の真ん中で眠気に襲われ、独り勝手に昼寝しようとした俺に、ハルヒは拗ねたように水飛沫をかけてきたんだっけ。
もし二年前なら、俺は問答無用でびしょびしょにされていただろうな。
ジェットコースター下車直後。不甲斐なく失神してしまった俺を、ハルヒは介抱してくれた。
俺が目を醒ました後は、素っ気ない態度に戻っていたが……普通膝枕は、介抱する人への優しさがなければしないもんだ。
シューティングゲームの途中に受けた挑戦に、ハルヒは消極的だった。
昔の好戦的なハルヒなら、夜のイベントなんてそっちのけで首位プレイヤーと交戦していただろう。
偶然にも鉢合わせた、谷口国木田阪中の三人組。
さっと俺の背中に隠れたハルヒは、谷口のからかいに言い返すことができなかった。
俺と一緒に遊びに出掛けていることを指摘されて、何故ハルヒはあんなに恥ずかしがっていたのだろう。
いや――いつからだ。ハルヒが俺と街を出歩いているところを知人に見つかる度、恥ずかしがるようになったのは。
ディナーショーのjazz演奏。
それに喚起されたのか、ハルヒは一年前の文化祭での我侭を謝罪してきた。
俺が忘れていたことを、ハルヒはずっと心に留めていた。
咄嗟に言葉を返せなかった。ハルヒに振り回されるのが日常だったのに、それをハルヒ自身に否定されたような気がしたから。
花火が一番綺麗に見える場所だと信じていた、噴水広場前で。
俺と一緒に花火を観たかった、と呟いたハルヒは諦観していた。
叶わないと知って泣きそうになるほどの願いも、ハルヒに環境操作能力を行使させるまでには至らなかった。
空想の出来事を現実化させるならまだしも、広場に少しスペースを空けるくらいなら、良心は咎めなかっただろうに。
533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:42:03.61 ID:GWiW+NFV0
そして、花火を除く上記の行動全てに、総じて言えることがある。
ハルヒは俺の意見を、自分の意志よりも尊重していた。
アトラクションを決めるとき、二択から選択しなければいけないとき――
あらゆる局面で、ハルヒは己の一存で行動を決定しなかった。
一見、俺はハルヒに追従しているようで、自由にテーマパーク内での活動を取り決めていたのだ。
夜空の彩りをより一層増していく花火に目が眩む。隣のハルヒが、口を開く気配があった。
現在と過去を照らし合わせてみれば。ハルヒの俺に対する姿勢は
団長と団員という関係性を超えて、俺が見過ごしている間に大きく変化していたのだ。
それは今日の記憶だけでなく、過去数日の違和感が付きまとう記憶と照合しても辻褄があう。
昨日早朝、通学路を歩いていた時に見掛けた、後輩の男女の理由なき諍い。
その光景は今の俺とハルヒと似ているようで、違っていた。
その後教室で谷口にからかわれたとき、ハルヒは一旦拗ねたように窓外を睨んでいたが、
いざ俺が話しかけると愛想良く返事をしてくれた。まるで先ほどの出来事で怒っているのを、俺に知られたくないという風に。
いつからかは忘れたが、ハルヒが俺に理不尽な情動を投げかけてくることはなくなっていた。
例え腹の虫の居所が悪かろうと、ムシャクシャした気分でいようと、俺に向けるのは常に平常時の顔。
顰めた顔に仮面をして、時には笑顔の仮面を被ってまで、俺に不機嫌を悟られまいとするようになっていた。
「ねぇキョン……あたしね……」
湖面を震わせていた号砲の音が、遠のいていく。
そんなことを露程にも知らぬ俺は、毎日が平和に廻っていると信じて疑わなかった。
非日常的事象は起らなくなりハルヒとの関係は至極円滑になっていると、盲目的に安堵していた。
534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 01:43:16.14 ID:6pPIsVLs0
くるのか?
なんか自分のことじゃないのにドキドキしてるw
540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:50:12.71 ID:evqUjG150
ハルヒいい女過ぎるだろ…常考…
543 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 01:54:43.17 ID:DuTk28XQ0
ハルヒシリーズは一通り読破した面白かった でもハルヒ萌えは無かった・・・
なのに、なのに、なんでこのハルヒは
573 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 02:27:02.01 ID:GWiW+NFV0
だが俺の楽観的思考の枠外で、ハルヒには蟠りが生まれていた。
生じては瞬間的に消滅する、過去の閉鎖空間と比較すれば圧倒的に小さな、特殊閉鎖空間。
それは非日常的な現象を望むハルヒが、己の普遍性に我慢ならずに発生させたものじゃない。
ハルヒは既にフツーの日常に適応している。だから、その根因は別のところにあるということになる。
古泉は言った。
機関はこの特殊閉鎖空間への対策を放棄し、
ハルヒの蟠りを解消できるのは俺しかいなくなったのだ、と。
それは裏を返せば、俺に特殊閉鎖空間発生の原因があったということにはならないだろうか。
もしかしたら――ハルヒの思い遣りや、俺への負担をかけまいとする心配りは、
同時にハルヒの欲求や希望を、抑圧することになっていたのかもしれない。
それが刹那的なストレスとなってハルヒを襲い、特殊閉鎖空間を発生させていた可能性は十分に考えられる。
でも。もしそうと仮定するなら、俺は一つの根本的な矛盾と相対しなければならない。
今までの関係でも良かったはずだ。ハルヒが自分勝手な願い事を言い出して、俺がそれを辟易しつつ嘆息しつつも叶えてやって、の繰り返し。
ハルヒが自分の意志を殺してまで、俺と良好な関係を築こうとする理由が、存在しなかった。
「……いつかあんたに言おうと、決めてたことがあるの」
声は細波のように消え入りそうだった。
――いや。その矛盾を解消できる仮説は、あるにはあった。
しかしそれはあまりに利己的で恣意的で身勝手な仮説だ。
ハルヒは「恋愛感情は病の一種」と常日頃から謳っていたが、
もし、万が一にもハルヒが俺に恋愛感情を抱いているとするのなら、先の矛盾は綺麗さっぱり消滅する。
経験が浅い、というかナシの俺が偉そうなことを言えたものではないが……
一般的に好意を向けている相手に、自分の意志を曲げてでも喜んでもらいたいのは、当然のこと。
599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:09:18.89 ID:GWiW+NFV0
通常の閉鎖空間を発生しなくなった理由を、俺はハルヒが精神的に成長したからだと決めつけていた。
しかしこうは考えられないだろうか。
外面上は"平穏無事な日常を望んでいる"というスタンスで過ごしてきた俺。
俺に好意を抱き始めたハルヒは、それを無意識下で感じ取り、俺の思考を世界に反映させた。
その結果、非日常的な事象は一切発生しなくなった。そして副次的に、ハルヒが自分の意志を抑えてまで俺に合わせるようになった。
この推理が当たっているとするならば、いつかの帰り道での「今が楽しい?」という問いかけの説明がつく。
あの質問は――ハルヒの深層意識が、俺が何も起らない世界に、俺の意志を優先するハルヒに、
満足しているのかどうか確かめたかったが故の質問だったのではなかったか。
「ずっと、ずっと怖くて言い出せなかったんだけど……」
一言一言噛み締めるように、言葉が紡がれていく。
はは。失笑してしまうほどに自己中心的な暴論だ。
憶測に憶測を重ねただけの世迷い言。こんな妄想しているとハルヒに知られれば、俺は間違いなく軽蔑されるだろうな。
でも――もし仮に何千億分の一の確率で、この仮定論が当たっているとすれば、俺は今すぐにでもハルヒの蟠りを溶かせるということになる。
ハルヒが俺に恋愛感情を抱いているか抱いていないかなんて別にして、自分の気持ちを口にすることは可能だ。
例えそれが、思い切り的外れなことだったとしても。俺の気持ちをハルヒに伝えることは無駄にはならない。
俺は――
1、俺はわだかまりを抱えたままでも、俺の意志を尊重してくれるハルヒを選ぶ
2、自分を抑えているハルヒなんかいらない。俺は我侭な、いつも俺を振り回してくれる自由奔放なハルヒを選ぶ。
ラスト安価
>>610までに多かったの
601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:10:21.04 ID:6pPIsVLs0
俺は2。やっぱり俺の中のハルヒは2
602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:10:21.45 ID:HMTrS8Zz0
2
604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:10:58.40 ID:brmZCByWO
2
605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:06.86 ID:evqUjG150
22222222222222222222
606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:08.04 ID:0d7PSPfd0
・・・2!!
607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:12.13 ID:Sj3yx8Wa0
2
608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:14.78 ID:T+dfyt/m0
1
609 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:19.23 ID:++OkguY70
2
610 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 03:11:24.99 ID:l6Rcc23D0
2だあああああああああ
784 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 20:44:59.03 ID:GWiW+NFV0
俺は――自分を抑えているハルヒなんかいらない。
迷惑を顧みないで周囲を振り回す、自由奔放なハルヒを選ぶ。
「もしあんたさえ良かったら……」
空を映していた瞳が、俺を映す。
必要以上に気を遣ってくれるハルヒとは、一緒にいて心地よかった。
例え表面上はつっけんどんでも、その裏で俺を一番に思っていてくれるハルヒに、満足感を得ていたりもした。
だが、それは俺の一方的な優しさの甘受に過ぎない。二人の関係が強くなるときに、どちらか一方に負担が押しつけられることはあってはならない。
だからさ、ハルヒ。お前ばかりが我慢する必要なんて、最初から全然なかったんだ。
お互いに距離を近づけて、衝突して、どちらかが妥協して、再び距離を近づける――それが本当の関係の深め方だろう?
「あ、あたしと、」
「待ってくれ」
ハルヒの独白を遮る。
「どうしても今、言っておきたいことがあるんだ」
大きく見開かれた瞳には、不安と期待の色が入り交じっていた。
「いつの頃からかは忘れたけどさ。俺ってお前から、理不尽な暴力や暴言を受けなくなったよな。
昔はお前にあんなに振り回されてたのに、今じゃ、すっかり平穏な生活を手に入れちまってる」
「……………」
785 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 20:45:58.58 ID:9HbBv0Uv0
キタキタキターwwwww
786 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 20:46:46.23 ID:iP32sODR0
wktkが止まらない!!!!
787 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 20:47:41.15 ID:6pPIsVLs0
たまらねえw
817 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:50:03.95 ID:GWiW+NFV0
「機嫌損ねる度に時間構わずメールを送ってくることも、
相談事ができた次の瞬間は吹っ掛けてくることもなくなった。
そしていつの間にか、お前は、俺に悩み事を打ち明けなくなっていったよな」
解消されることのない負の感情は、どんどん鬱積していく。
「お前は認めないかもしれないが……お前は俺に気を遣ってくれるようになった。
滅茶苦茶な我侭をいうこともなくなったし、感情の捌け口にすることもなくなった。
それどころか、俺の意見を優先するようにまでなってくれていた」
鬱積したそれらは、しかし処理されることもなく。
「お前が無条件で不機嫌な自分を曝していたのは、もうずっと前のことだ。
今俺の目の前にいるのは、無条件で笑顔を見せてくれるハルヒだよ」
許容値を超えてはあふれ出し、許容値内に戻っては、再びあふれ出すを繰り返していた。
それをハルヒは訴えようとしなかった。黙ったまま、別の自分を演じていた。
「―――なあ。お前、無理してないか」
「それはちがっ、………」
勝手に喋り始めた唇を、人差し指で塞ぐ。
「今から言うことは全て俺の独り言だ。だから、お前が聞きたくなければ耳を塞いでいてもいい。
でも一つだけお願いがあるんだ。俺が話すのを、止めないでくれないか」
数秒の間をおいて、ハルヒが首肯する。人差し指に、柔らかい感触が伝わってきた。
「こんなことを言うのは最初で最後だぞ。あのな、これは最近気づいたことなんだが――
どうも俺は平穏無事な生活よりも、お前に振り回されている方が性に合っているらしい」
820 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 21:51:46.13 ID:K0G9GI/W0
のわあああああああああああ
821 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:51:47.23 ID:nZGU0dvf0
うおおおおおおおおおおおおおおおお
824 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:52:36.79 ID:nYKjhRpT0
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
828 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 21:55:15.57 ID:pt8yt4LA0
wktkがとまらねええええええええええ
833 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 21:59:19.26 ID:S9L1J1IBO
ちょっと落ち着けw
842 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 22:41:54.83 ID:GWiW+NFV0
「……………」
「中身のない話題で長電話に付き合わされるのも、くだらん相談メールで熟睡中に起こされるのも、
俺の知らぬところで機嫌を損ねたお前を宥めることも、俺は全然苦にしちゃいなかった」
冒頭で独り言だと断った割に会話口調になっているのは、ハルヒが耳を傾けてくれていると確信しているからだ。
そして事実、ハルヒの唇は俺が言葉を重ねるごとに、熱を帯びていった。
「お前の傍若無人で自分勝手な願望を叶えてやるのも、ありえねーってくらいに滅茶苦茶な我侭を聞いてやるのも、
俺は全然嫌じゃなかったんだよ。いや、むしろ率先してその役割を引き受けていたと言ってもいい」
人差し指を離し、
「どうしてだと思う?」
真っ直ぐにハルヒを見据えて問いかける。
「……分からないわ……」
そう言うと、ハルヒは俺の視線から逃げるように俯いた。髪から覗いた耳は、朱に染まっている。
答えが分かっているのに答えないなんて卑怯にもほどがあるね。
結局、俺がハルヒの代わりに模範解答を言わなければならなくなったじゃないか。
「それはな。俺が苦労すればするほど眩しくなるお前の笑顔が、
無条件で見ることができるそれとは比べものにならないくらいに好きだからさ」
息を詰まらせたハルヒに構わず、解答文を読み上げていく。
「だからハルヒ――お前は好きなだけ俺に我侭をぶつけて良かったんだよ。
団長様の願いを叶えるのが、団員その一である俺の宿命だ。
その平団員のためにお前が我慢するだなんて、愚の骨頂だとしか言いようがないぜ」
847 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 22:43:24.20 ID:QwRA7W6z0
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!
849 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/22(土) 22:43:32.58 ID:K0G9GI/W0
うお
うおおおおおおおおおおw
852 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/22(土) 22:45:34.98 ID:nYKjhRpT0
コレは告白と考えていいよな?いいんだよな?
886 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:14:19.52 ID:jDhh5wEo0
/::::::/:/::. /;ァ‐ 7 ¨丁 \ \ `<\ \ l ヽ
/―=テ^/::. /::/:::::{ {: \ \. 丶.ヘ Vー― ┐
/≦≠ア/::. / ..{.......|::. |:::. ヽ ヽ ハ ', V≧、___>
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〆 /\ l::::: |::::厶:::::/_,: i\:::::..::. _l::.. |::j;ィ|' |:. l > \
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∨:::::::::: //|:l :::: l:{ ,.ィ=ミk \ヽ \´;ィ≠=く リ : |\\ .:\!
l::l:::::|: //_j:ハ::::::l代〃 :ハヾ ` \、 "f〃下:ハ>|::::: |、 \\:l
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|::l:::::|::V !^|::::: \ヽゝ-‐' , ゝ‐-' |:::: l_ノ::.|: |: l: |
|::l:::::l::::::: `l:::::: .::::f`/// /// .,':::: ハ:::. l:: |: l: |
l::ハ::: !:::::::::::l:::::::: ::ヘ . _ / :::: /:: /::: l: l: |
ヽ! ヽ::ヽ:::::::::ヽ::::: .l.\. ,. ィ/:::: /:: /:::: /:/l:リ
\ \ゝ :::::: ヽ ::ハ fヽ、 イ |: /::: イ:: /\/ノ リ
X ヾ:::::::::lヘ::.ヽ l >ー< 〃:/ l:: / /\
< \\::::j リ \V l_`ヽ x‐/イ |〃 / /\
{ \ \V /゙\フ⌒!==、,ィ=≠/( `>ーヽ{/ / ス′
l \ / / `〈. ー-v-一/ /⌒ヽ ∨ / }
!: >/ _,/ /¨ヽー-v-‐/〃 \ \_ ヽ <_ /
|  ̄ { _ イ / ヽ /⌒ヽ `ー } /
887 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:18:50.70 ID:ADLmFi7+0
悩みごとができたら遠慮なく持ってくればいい。
最低な気分なときはそいつを俺に押し付けろ。
他人に迷惑を掛けるのを自重しても俺を振り回すのを躊躇うな。
俺に叶えられる範囲の願い事が出来たらまっすぐ突っ込んでこい。
ただし、ブレーキをかけようとかクッションを間にはさもうなんて余計な配慮は要らないぜ。
「どんなに突拍子な望みを抱えたお前でも、真正面から受け止めてやるからさ」
最後に後で回想したら間違いなく赤面モノの台詞を吐いて、言葉を切る。
そして今更ながらに、台本が用意されていたわけでもないのに"伝えたいこと"をすらすらと綴ることができた自分に驚いた。
頭の天辺から足先まで全身が火照っている。脳髄は、沸騰しているんじゃないかと疑えるくらいに熱い。
「とまあ、俺の独り言はここまでだ。
同時に、俺が言いたかったこともこれで全部言い終わったことになる」
"独り言"が終わっても、ハルヒは面を上げようとしなかった。
俺のあまりに気障な台詞廻しに失笑しているのか?
と、そんなあり得ない懐疑心が膨らみ始めた、その時――
「……、ひくっ、馬鹿……じゃないの…ひくっ……」
嗚咽混じりの罵倒が聞こえてくる。
お前は知らないかもしれないが、脈絡のない中傷は結構心にくるんだぜ。
「ひくっ……思い上がりも、……いいとこね……ひくっ……………」
確かにお前を顧みない、俺の欲求を満たすためだけの独白だったな。
もしさっきの独り言がただの見当違いだったなら、どんなに蔑まれても俺は反論できないだろうさ。
「……その大馬鹿に、……命令、…するわ……ひくっ……」
891 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:20:38.31 ID:HL+nzhSC0
フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:21:13.65 ID:rMgVAw+pO
うおおおおああああ!!!!
895 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:21:43.89 ID:/YhUM6880
北アあああああああああああああああああああああああああ
wwwwwwwwwwwwktkwktkkkkkkkk
890 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:20:35.55 ID:dtafcayD0
さぁ、ついにくるな。
ここまで長かった
900 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:26:10.70 ID:6ccOy5CJ0
さ あ 盛 り あ が っ て ま い り ま し た
911 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:53:02.44 ID:ADLmFi7+0
有無を言わさぬ命令口調。やっぱりお前はこうでなきゃな。
「もしあんたさえ良ければ」なんて下手に出た嘆願は、お前に似合わないんだよ。
叶えたいことがあるなら、声を大にして命令すればいい。
何度も言ってるだろ? お前の望みとあらば、俺はなんでも叶えてやるってさ。
腰をかがめて、ハルヒに顔を近づける。
「さて、その命令とはなんなんだ?」
伏せられていた顔が上がる。双眸は熱く潤んでいた。懐かしの殊勝な笑顔に、一筋の涙が零れ落ちる。
そして――ハルヒは飛切りの我侭を口にした。
「あたしと付き合いなさい! い、言っておくけどあんたに拒否権は、」
やれやれ。久々に本気の団長命令だから、どんな無理難題かと思っていたら――
「お安いご用だ。なんなら、一生幸せにしてやると誓ってもいいぜ」
「え――」
即答した瞬間。堰を切ったように、ハルヒの双眸から涙が溢れ出す。
「……こんなに嬉しいのに、ひくっ、……なん、で……」
突然の感情の横溢と、それにリンクした涙の理由が分からないのだろう。
ハルヒはコートの裾で目をぐしぐしと擦りはじめた。
それに見かねてハルヒの両手を掴む。案の定、メイクは台無しになっていた。
「み、見ないで」
「どうして?」
「……あたしの顔、今酷いことになってるから……」
「へぇ、だとしたら俺の眼は検査の必要があるだろうな。だって俺の目には、世界で一番可愛い彼女が映ってるんだからさ」
924 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:56:10.57 ID:5bw/Q2sN0
/ /" `ヽ ヽ \
┏┓ ┏━━┓ //, '/ ヽハ 、 ヽ. ┏┓┏┓
┏┛┗┓ ┃┏┓┃ _ 〃 {_{ノ `ヽリ| l │_i|. ┃┃┃┃
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912 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:54:20.07 ID:oa16PEo90
き、きたーーーーーーーきたぞーーー
うおおおおおおお
913 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:54:34.26 ID:dtafcayD0
ああ、物凄い幸せそうな二人が目に浮かんでるwww
914 名前:くびきりうさぎ ◆CWqpjLFVQc [] 投稿日:2007/12/23(日) 00:54:50.46 ID:/vwChMZ1O
おれはもうだめだ
しぬ
917 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 00:55:25.10 ID:dtafcayD0
あれ?俺も泣いてるwww
919 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:55:27.54 ID:V7aze9W90
あうああうあういあうあふぃぽああ
920 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:55:31.35 ID:RaME2I7CO
これはしねるwwwwwwwwwwwwwwwwww
933 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 00:57:23.08 ID:rMgVAw+pO
普通に感動してしまった俺がいる
941 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:02:08.98 ID:OWzrOAJj0
キョンがくさすぎるwwwww
でもハルヒかわえええええええええええええええ!!!
943 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:02:57.78 ID:czFfJ0+JO
クリスマス前にこれは反則だろ…
彼女いない独り身には堪えるぜ
950 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:05:04.62 ID:xZ8FtjRvO
ニヤニヤが止まりません。
病気でしょうか?
953 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:05:25.72 ID:lgVb2uLM0
これはもう全俺が感動したとしか…
966 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:07:17.41 ID:LuXWzmWH0
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
もうニヤニヤが止まらないっ・・・!
978 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:08:51.95 ID:/YhUM6880
>>886
/ / ..::/.::/ .:::::: /.::::::/.:::::!::::::..!.. l ::ヽ`ヽ
i / .::::::!::/l ..::://.:::/!:::::/l::::::::l:::::l:::....l !
! ! l .:::::::/l/__l/ // l:::/.:::!::::/!:::::!:::::::!::!:l
l /l/l .::::::/ __ `ヽ、 l/ .::::l::/.:l:::/l:::::::!::!::!
V く l .:::/ ¨ 疋タ` ヽ、ノ .::::::_j/ -―l:::/.∧l
∨ー!::/ `¨ /fr芹、:::/l/.:/ お安いご用だ。なんなら、一生幸せにしてやると誓ってもいいぜ
j/iヽl/ /.:::::┴'..:::/./ j/
. l::∧ { ::::::::::::::/.:/
. __/V ::ヽ /..::::::::::/.:/
/i/ ! ::::::ヽ _ .:::::/ j/
.三l :: l :::::::ヽ、 __‐-..::::/
.三 !.:::::.ヽ、:::::::::ヽ、 ....:::::/
三ニl:::::::::::::\::::::::::::::ー匕\
1000 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:10:44.90 ID:StJqf4IJ0
(゚ω゚)ニャンポコー
83 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/23(日) 01:33:13.80 ID:ADLmFi7+0
元々紅かった頬が、さらに紅潮していく。
唇は言葉を探すように戦慄いている。その様子が、堪らなく愛しい。
劣情とは別の、純粋な愛情からくる衝動に突き動かされる。
刹那の逡巡もなく、俺はハルヒの矮躯を抱き寄せて――
「―――!!」
震える唇に、自分のそれを押し当てた。元々大きな瞳が、さらに大きく見開かれる。
密着している体が、繋がっている唇が、熔けているように熱い。
最初驚愕に彷徨っていた視線は、やがて蕩けるような甘いものへと変わっていく。至近距離で見つめ合う。
『どうしていきなりこんなことしたのよ?』
口吻に理由が欲しいのか?
そうだな、強いて言うなら、俺はお前に疑心を抱かれたくなかったんだ。。
お前の告白を受け入れたのが、団長命令による強制的なものではなく――
俺の意志によるものだと、知ってもらいたかったのさ。
お前のことが好きでもなんでもなけりゃ、俺は絶対にキスしたりはしない。
これは二年前の、世界を救うためのキスとは違う。純粋な欲求からきた、極めて自然なキスだ。
恋人同士がキスをするのに明確な理由が必要か? 要らないだろ。
だから……お前は何も考えずに俺を抱きしめ返せばいいんだよ。
『キョンのくせに生意気ね。言われなくてもそうするわよ』
俺のアイコンタクトに、ハルヒの目が細められる。
やがておずおずと背中に回ってきた手に、俺は幸福感を噛み締めようとし、
『でも、やられっぱなしはイヤ』
啄むように動くハルヒの唇に、なされるがままになっていた。
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 01:34:02.52 ID:oa16PEo90
きたあああああ
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:36:15.69 ID:PCWkvk+GO
やっぱりハルヒはキョンの嫁なのか…くそっ…
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:36:21.61 ID:bP6hqv8YO ?2BP(13)
キョンのやろおおおあああああああああああああああああ
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 01:37:11.66 ID:f/1w+sfQ0
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:21:35.26 ID:ADLmFi7+0
まったく――俺の不甲斐なさに嘆息を禁じ得ない。
キスの主導権も握れないようじゃ、この先が思いやられるね。
行為に夢中になっているハルヒから、夜空へと視線を逸らす。
と、その時だった。
最後の花が瞬く夜空に、麗しの鐘音が鳴り響く。
その音はまるで、望楼で愛を確かめあう俺たちを祝福するかのように、
儚い夢の終わりを少しでも遷延しようとするかのように、澄み渡っていた。
何故だろう。聳え立つ時計台の鐘楼は、霞んでよく見えなかった。
「あむ……っん……」
しかしその違和感も、激しさを増したハルヒのキスに埋もれてしまう。
まるで俺の存在を確かめるように舌で唇をなぞるハルヒに、理性が奪われていく。
朦朧とした意識で予想する。
明日からハルヒは、気兼ねなく俺を振り回すようになるだろう。
恋人関係というアドバンテージをフルに活用して、赤面必至の要求を重ねてくるかもしれない。
だから。この鐘音が鳴りやむまで、俺は、ハルヒの甘える姿を目に焼き付けておこうと思う。
夢幻のようなこの夜に、ハルヒに告白し告白されて、恋人同士になったことを―――ずっと、忘れないために。
-haruhi route end-
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:22:48.17 ID:wjtiw52t0
きたあああああああああああああああああああああああああああああ
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 02:23:14.97 ID:dtafcayD0
>>189
何て幸せそうな2人だ。
本当に乙
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:23:27.33 ID:/XQdSn9c0
いやあああああああああああああああ面白かった!
やっぱハルヒいいな!
作者超乙!!!!!!!!!!!!!!!
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:25:12.56 ID:lM7Memqo0
作者乙
何か目から汁出てきたわ
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:30:32.72 ID:l4H0qLZv0
ここ何日かはこれのおかげで本当に楽しかった
素直にありがとう
246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:33:18.91 ID:VMuk4RiM0
気紛れで発見したスレでこんなに嵌るとは思っても見なかった!
久々に待ち遠しいという感覚を思い出させてくれた作者超乙!
俺・・・明日カップルだらけのゲレンデで彼女見つけるよ・・・
250 名前: ◆.91I5ELxHs [] 投稿日:2007/12/23(日) 02:36:07.52 ID:ADLmFi7+0
↓ 後書きみたいなもの (うぜぇ、って思う人は読み飛ばして全然おk)
さて暇つぶしに乗っ取ったスレからここまで続けてきたわけだが
安価で進めていくという制限の中でどれだけストーリーに奥行きを出せるか不安だった
複線全て回収できた自信ないしね……
急いで構成したストーリーなんで、矛盾点は多々あるだろうけどそこは見逃して欲しい
あと誤字、脱字もいっぱいあったはず 全て修正しきれなくてごめんなさい
でも、一つだけ言えることは、書いてて楽しかったということ
安価に参加してくれた人にも保守してくれた人には感謝してもしきれないくらい
今思い返しても穴だらけのSSだけど、楽しんでもらえたなら幸いです
――――――――――――――――――――――――――――――
ハルヒルート完結後に取り決めなくちゃならないこと(パー速移行or残留など)の件は
今安価で決めた方がいいのかな
時間が時間だし人がかなり減った気がするんだけれども
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:03:13.62 ID:ADLmFi7+0
gdgd引き延ばすのは良くないか
決めた
パー速行きます
やっぱパートスレはvipに適していないし
1スレに俺が投下できる絶対量もパー速に比べて圧倒的に少なそうだし
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:04:55.38 ID:FclJecm60
>>340
作者がそう決めたのならそれでいいさ
うだうだ言ってる奴らはどうか知らないけど俺は作者の作品楽しみにしてるし
どこでやるにしてもついていくわ
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:06:19.27 ID:JN0Cr77z0
>>340
おk
引き続き楽しませてもらいます
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:27:52.91 ID:ADLmFi7+0
涼宮ハルヒの選択 - Endless four days -
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1198347993/
パー速に建てました
限界きたんで寝ます
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 02:38:10.23 ID:DNvZB0cTO
作者乙
作者の作品は現実から読み始めたけど、毎度毎度文章に引き込まれてしまうよ。
次の作品も期待してます
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:28:38.01 ID:etd6KhUP0
乙。ゆっくり休んでくれ。
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/23(日) 03:35:06.27 ID:8/1eVAZtO
本当に乙
安価小説なのに速いしクォリティ高いし
最後も感動できたし最高だった
376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/12/23(日) 03:29:49.28 ID:zad04t7qO
移転するのでこのスレが落ちる前に
「乙」なんてイミフな安価を出して正直スマンかった。
けどあの安価を消費したときの作者は本当に神懸かって見えた。
こんな素晴らしいスレに出会えて感謝している。
ありがとうという感謝を込めて…最高に『乙』
作者さんの他作品掲載サイト
→ttp://www4.pf-x.net/~vip/
編集元:ニュー速VIP板
http://afox.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1198147096/
http://afox.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1198339241/
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- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 07:48
- 名前: 名無しさん 投稿日:2007年12月23日 08:34
よかったバッドエンドじゃなくて。
それにしても幸せそうだなチクショー - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 08:43
完結キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
>>1も管理人も超乙!!! - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 10:28
管理人乙。
これでクリスマスはニヤニヤしながら布団の中で過ごすことが出来るぜ - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 12:26
戸惑をこれにしてください(・x・)b
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 14:39
これつまんなくね?
- 名前: VIPPERな名無しさん 投稿日:2007年12月23日 15:08
次は佐々木ルートを所望いたす
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 15:13
管理人・作者乙でした
※9
vipで安価小説スレ立てて
これより面白いの書いてから言えよ - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 15:47
ニヤニヤテカテカしすぎてPCにダイブしそうだ
なんというハッピーエンド…このハルヒは間違いなくキョンの嫁 - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 16:36
原作者よりうまいんじゃね?
この人 - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 16:52
他のルートも是非・・・・
- 名前: 名無し@こっぺぱん 投稿日:2007年12月23日 17:10
いい終わりかただった・・・
作者も管理人さんも乙でした
長門ルートが楽しみだ - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 18:05
こんどは佐々木ルートを希望
- 名前: S.O.K 投稿日:2007年12月23日 18:19
皆が「長門は俺の嫁」って言ってるときに原作からもうハルヒの方が好きだった俺って・・・・・・
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 18:30
ひょえええええ
この作者のせいでハルキョン小説サイトを片っ端から調べるようになってしまったではないか!!
久し振りにこんな気持ちを思い出させてくれてありがとう… - 名前: 名無し!! 投稿日:2007年12月23日 18:55
俺のレス載せないでくれwwww
これじゃ変態だと思われるwwwww
次はいちゅきを - 名前: 名無し@こっぺぱん 投稿日:2007年12月23日 19:51
ニヤニヤがとまらなかったぜ
作者も管理人も乙なんだぜ! - 名前: 名無し@こっぺぱん 投稿日:2007年12月23日 20:48
良いものを読めた。
まさかこんなにニヤニヤさせられるとは。
ありがとう! - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 21:00
まってましたー!
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 21:03
パソコンの前で一人で拍手してしまったwww
ハルヒ萌えの俺には感無量としか言いようがない。乙!! - 名前: VIPPERな名無しさん 投稿日:2007年12月23日 21:20
すげーおもしろかった♪
そのまま小説にしても全く持って遜色ないくらいに
あと管理人さんまとめ乙です!
この次(あるんか?)もよろしくです!!w - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月23日 23:56
他ルートも是非希望!
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月24日 00:31
最高のクリスマスプレゼントでした
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月24日 01:04
作者GJ
心から…乙 - 名前: 熊本県民 投稿日:2007年12月24日 01:58
作者乙 次も期待
一つだけ言える事
作者は西日本出身 - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月24日 08:02
キターのちゅるやで吹いてしまった
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月24日 15:52
ニヤニヤが止まらないぞーwwwwww
- 名前: VIPPERな名無しさん 投稿日:2007年12月24日 16:20
作者乙。
安価でここまでのクオリティは初めてだwww素直に尊敬するwww
感動をありがとう!! - 名前: 名無し@ベアード 投稿日:2007年12月25日 01:53
最後までニヤニヤしっぱなしでした!
作者ほんとうにすげえ!! - 名前: haruhi@love 投稿日:2007年12月25日 17:17
安価でここまでやるとは...すごい!
作者、乙!
最高に感動したクリスマスになった。
ありがとう!
そして次ルートも期待してるぜ! - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月25日 17:50
ニヤニヤ
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2007年12月26日 00:02
これは・・・書籍化とか言いたくないが、・・・静かな午後にゆったり読みたいな
作者乙 - 名前: ふじっでっていぅ 投稿日:2007年12月27日 00:51
感動したゎw作者乙w(´∀`)(・∀・)ニヤニヤ
- 名前: 名無し!! 投稿日:2007年12月28日 04:56
映画化決定!!!
- 名前: VIPPERな名無しさん 投稿日:2008年01月02日 22:01
「萌え」というものを初めて
体感してしまったんだぜ。 - 名前: sx 投稿日:2008年01月05日 00:40
あれ?何だろう、
この目からこぼれ落ちる大量のしずくは、 - 名前: VIPPERな名無しさん 投稿日:2008年01月06日 13:25
「無数にある可能性の一つ」としてなら面白いね。
アニメしか見ていない俺には、こういうハルヒは可愛いものの違和感はぬぐいきれんが。
それにしても文章力あるなぁ。
オリジナル書いてるのかな?
見てみたい。
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2008年01月15日 00:47
>>1
あなたが神か - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2008年01月26日 17:54
金払わないでこんないい小説読ませてもらって罰があたるぜ・・・
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2008年04月04日 20:09
マジ感動した
ニヤニヤしまくったw
なんかもういろいろ上手すぎだろ… - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2008年05月19日 16:16
す、すごい・・・。
なんかここにコメントするのも気がひけるくらい作者すげぇ。 - 名前: eyvxwnbm xmurskva 投稿日:2008年05月22日 14:22
cgkivupxb qdxkzwr refiox flhsqkux gdrnf wviyar lbhjgumi
- 名前: ywke whpri 投稿日:2008年05月22日 14:31
txhzs neodjgy qptjzvg vtzdpk kphstqo prfnkbgld jdhxqzs
- 名前: sewhnzi sjuftc 投稿日:2008年05月22日 14:41
xmkwrd zusmftxqv rihce itsuabcy cbdisqjur lmbqn xmhoujv
- 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2008年06月02日 02:56
読み返してたら止まらなかったw
明日も朝早いけど、気分よく仕事いけそうだぜ! - 名前: この名無しどもめ! 投稿日:2008年08月22日 22:26
これをつまらないってやつは駄目だろ人間的にさ・・
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